君に出会えて 【 短編小説 】
- カテゴリ:自作小説
- 2013/08/18 00:44:33
辛い時も、楽しい時も、いつでも傍にいたのは君だった。
君の笑顔だけが俺をいつも救ってくれていた。
でも、もうその声も届かない──
もし、今、君に言葉が届くなら、この一言だけを捧げるよ…
「 君に出会えて、幸せでした。 」
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あれはいつも通りの学校の日…。
俺は普段どおり「 めんどくせえなぁ 」と、思いながら学校に行っていた。
正直、高校なんて義務教育じゃないし…楽しくないし。
こんな高校やめてやろうって思ってる時期だった。
その時…君が現れた…。
俺の目の前に、笑顔で現れて突然話しかけてきた。
「 これ、あなたのプリントだよねっ? 」と、プリントを差し出しながら…。
俺は絶対一目惚れなんてしないタチなのに…この時ばっかしは恋に落ちた。
彼女の笑顔、走り去ってく姿…全てが愛おしく思えた。
その日以来…俺は君しか目に入らなかった。
高校を辞めてやろうかという気持ちさえもいつしかなくなっていた。
いや…、むしろ、その日から学校が楽しくて仕方がなかった。
君と話すチャンスを毎日のように探し、見つければ犬のように食いついた。
君の笑顔を見れるように、俺は必死に頑張った。
──そしてついに
「 好きです、付き合ってください。 」
放課後、夕日に染められた教室で告白した。
静かな二人きりの教室で、君の頷く姿だけが目に入った…。
その日から、付き合い始めた。
デートはたくさんしたし、お互いの事も、将来の事も話し合った──
そして…いつの間にか1年が過ぎていた──
1年も経つと、やっぱり1年前よりは冷めていて、お互いの反応も薄くなっていた。
お互いの新しい一面を教えあっても、出る反応はいつもと同じの「 へえ 」の一言。
お互いが満足しきれない関係になってしまっていた。
俺は、君への価値観が少し減ってたのかもしれない。
いつも隣で笑ってくれていて、辛いときも、嬉しいときも傍にいるのは君で…
あまりにも近すぎて…飽きてたのかもしれない…。
そんなある日、君からの一言で俺たちの関係は終わった──。
いつも二人で色々話し合った、近場のマンションの公園で…
「 あなたを満足させてあげられなくて…ごめんなさい… 」
涙ながらに呟き、唇を震わせながら俯く。
俺はこの一言で気づいた…。君がどれだけ俺を大事にしてくれていたかを…
でも、俺はここで「 俺のほうこそ、ごめんなァ 」としか言えずに、去っていった。
君の鳴き声を背に…俺は一人で帰ったんだ。
一人歩く帰り道。
いつもなら君が隣にいるから不思議に思える…
「 …フッ、バカだなァ。俺 」
薄暗い明かりに照らされながら、ポツリと呟く。
そんな俺の頬は一筋の涙で濡れていた。
辛い時も、楽しい時も、いつでも傍にいたのは君だった。
君の笑顔だけが俺をいつも救ってくれていた。
でも、もうその声も届かない──
もし、今、君に言葉が届くなら、この一言だけを捧げるよ…
「 君に出会えて、幸せでした。 」
※実話ではありません(続く)
ちょっと悲しすぎかもしれませんb
ですが、そこがいいところなので
見失わないようにbw
展開どうのこうのは、他人の言うことではないのでb
大分上手くなってきたね、描写も含め全体的に^^
日記巡回していますw