100まんびきのねこ
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/08/08 23:40:38
18冊めの洋書。アメリカの絵本。
”Millions of Cats”By Wanda Gag(ワンダ・ガアグ)
日本版は表紙を見たことがあるだけですが、猫好き的にとても気になっていたので購入しました。
素朴なモノクロの木版画絵で、70年以上も読み継がれる古典の絵本です。
手書き文字の風合いも素敵で、手造りのあたたかさを感じます。
日本版だとこの感じはなくなっていしまうのだろうと思うと、少し残念に思います。
でも、手書き文字は、とても読みにくいです。これって、q?g?!と悩んでしまいました。
子供の絵本ですが、内容はなかなか奥深かったです。
さびしい老夫婦が、猫を1匹飼おうと思ったのだけれど、
かわいい猫を探しに出かけたおじいさんは、長い間歩いて猫におおいつくされた丘にたどり着きます。
Hundreds of cats,Thousands of cats,
Millions and billions and trillions of cats.
タイトルよりも猫がかなり多いんですがー。ここで、すでになんだかホラーです。
それほどたくさんの猫だという表現なのだとしても、たくさんすぎます。
それに、次々に出会ったかわいい猫を抱えていく版画のおじいさんは、
なんだか悪い人のような顔していて怖いです。
どの猫もかわいくて1匹だけ選ぶことができないおじいさんは、猫を全部連れ帰るのですが、
途中、1億1兆100万匹の猫たちは、池の水を飲み干し、野原の草を食べ尽くしてしまいます。
全ての猫を飼うことはできないので困った老夫婦は、猫たち自身に一番かわいい猫を選ばせることにします。
そして、一番かわいい猫の座をめぐって1億1兆100万匹の猫たちに争いが起きます…。
怖すぎます。
想像してしまうと、怖くないホラーよりもよっぽど恐ろしいヒッチコックもびっくりしそうな光景です。
でも、小さな子供は、これを読んでもそんなオソロシイ光景まで想像しないのでしょうね。
たぶん、小さな子にとっては”100万”も"たくさん”も同じだろうし、
猫だらけの絵を見ても、猫がいっぱーい、と喜ぶだけなのかな。
もちろん、最後はほっとするハッピーエンドですが、大人としてはフクザツな思いの結末です。
だいたい猫達に争いを巻き起こしておいて、これでいいの?
まったく、人間って!
絵本にしては文が多めでしたが、お話は簡単なのでするする読めました♪
”1兆”という単語もわからず、電子辞書を引いていますが。
日本版は、いしいももこ訳「100まんびきのねこ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)」
>かすみサマ 版画で画面にいっぱいちいさい猫を…、とっても根気がいりそうです~。
>伊勢うどんサマ 「かいじゅうたちのいるところ」の予告がすごく素敵で公開が待ち遠しいです。
100まんびきのねこはしりませんでした。
>1億1兆100万匹の猫たちは
海外SF小説なみのスケールを感じます
そういえば 同じ絵本で 「かいじゅうたちのいるところ」が来年上映の筈です。
100万匹の猫ってどんな感じなんだろう??
近所の公園によく猫が集まっているのですが、7~8匹いるだけ、囲まれた!って感じになりますw
木版画は好きなので、本屋さんに行ったときに見てみます
まえおけいこ。の「ひゃっこちゃん」くらいで満腹
この本は知りませんでした。
猫派としては気になりますね。今度読んでみます!
石井桃子さんの翻訳は素晴らしいですね。
「くまのプーさん」は原書と翻訳、両方持ってますが
何度読んでも感銘を受けます。