「カヘル達の神話」
- カテゴリ:30代以上
- 2013/05/23 12:19:42
昔々のお話です。
天の川のほとりに、ひとりの女の子が住んでいました。
女の子のお母さんは、天の川の向こう岸でお仕事をしていましたので、その間、女の子はひとりで天の川の岸辺で遊んでいました。
「お母さん、早く帰ってこないかな・・・」
そんな女の子を可愛そうに思った月のカヘル達が、女の子のところに遊びに来ました。
「ねえ、僕たちと一緒に遊ぼうよ」
「うんっ♪」
それからというもの、カヘル達は毎日女の子のところに来てくれたので、お母さんがいない時も、寂しい思いをしなくても大丈夫でした。
お昼の間はカヘル達と楽しく遊んで、夜はお母さんに楽しい報告。
「今日はね、カヘルさん達とかくれんぼをしたんだよ。カヘルさんは隠れるのが上手なんだ~」
それが、女の子の日課になりました。
ところが、そんなある日、大雨で天の川に架かる橋が流されてしまいました。
ちょうどお仕事にでていたお母さんは、帰ってくることが出来ません。
「お母さん・・・帰って来てよ・・・」
女の子は寂しくて泣きました。
カヘル達も心配そうに女の子に寄り添います。
「大丈夫。すぐに橋もなおるよ。それまで一緒にいてあげるから」
「ありがとう、カヘルさん。でも、やっぱりお母さんに会いたいよう」
天の川の水は、何日経ってもひきませんでした。
流れも速くて、橋を架け直すことも出来ません。
「お母さーん。帰って来てよぉ~。会いたいよぉ~」
カヘル達がどんなに慰めても、女の子は泣いてばかりです。
「嘘つき~。橋、なおらないよ~」
「大丈夫だよ。ほら」
カヘル達は空を指さします。
するとどうでしょう、たくさんの流れ星が天の川に降り注ぐのが見えます。
いえ、よく見ると、それはたくさんのカヘルでした。
月に住むたくさんのカヘル達が、流れ星になって天の川に降り注ぎます。
そして、あっという間に、立派なカヘルの架け橋を作ってしまいました。
目を丸くする女の子にカヘルたちが言います。
「さあ、お母さんを迎えに行こう」
「うんっ♪」
夏の夜。
お空を見上げてみましょう。
天の川でカヘル達と遊ぶ女の子と向こう岸で働くお母さん。
そして、カヘル達の架け橋が見えますか?
おしまい
余談
橋を渡り終えた女の子が振り返ります。
「ありがとう、カヘルさん・・・あ、一匹流された・・・」
・・・流されるカヘルさんも見えます。
参考資料
http://www.astroarts.co.jp/news/2005/09/21full_moon/index-j.shtml
お月様の模様、見方によってはたくさんのカヘルさんに見えませんか?
http://www.astron.pref.gunma.jp/gallery/summer_triangle.html
夏の大三角です。
PS
流されたカヘルさんは、女の子達がちゃんと助けましたのでご安心を
(#^.^#)
~ゆちゃまのお話は、いつもメルヘンチックで楽しくて~オチまであってw
大好きです~^^
うふふ…いつもの女の子のお話かな? 今回は、天の川に住んでるのかな?
満天の星空に~天の川がキラキラ輝いて~☆★。○●~
可愛い女の子とカヘルさん達の様が、目に浮かびます^^
天の川の☆を、すくって、川岸で☆の山を、作ったり、
カヘルさん達と…☆の掛け合いして遊んでるのかな~^^
確かに…つきの模様が、大きなカヘルさんの顔に見えます~^^
そっか~月にうさぎじゃなくて…カヘルさんが、いたのかぁ~知らなかったなぁ~^^v
天の川にカヘルさんが、流されるオチは、ちょっとびっくり&くすっと笑ったけど…w
きっと~地上へ落ちる手前に、☆で編んだアミがあって、そこに引っかかって、
助けてもらえるんだよね~^^ねっ^^
カヘルさんが いっぱい 流されちゃった時だったのね^^