最後まで切れない赤い糸 #25
- カテゴリ:自作小説
- 2013/05/10 18:45:52
主な登場人物
・皆川亜美…すべて平凡な女の子。中学1年生の頃、猟牙と出会う。
・皆川亜美香…近所で美人と有名な亜美の妹。すべて亜美より上。
・宮城猟牙…中学校の頃、亜美を引き寄せた男子。皆の人気者。真二の幼馴染。
・高橋凪…スポーツ万能で、皆の人気者。一部の男子からはモテモテ。
・立花莉子…男子から人気のクラスのマドンナ。猟牙と仲がいい。
・新井真二…いきなり亜美に告白してきた男。人気のある男子。猟牙と幼馴染。
・横山秀司…真二の友達で、同級生。亜美香のことが好き。
第二十五章 『再び結んだ赤い糸』
凪との絆を守り通して数年が断った。
私ももう25歳、もちろん、真二君も25歳だ。
そんな私達の両手には天からの授かり物があった──。
「オギャアァァァアッ!!!」
「フフッ、この子、真二君似だね~!」
そう微笑みながら真二君のほうを見ると、真二君は笑って
「ああ、そうだな」
と、返した。
ずっと赤ちゃんを見ながら微笑んでいるんだ。
「名前...どうしよっか...?」
そう尋ねると、真二君は大きな紙に書いた二文字を見せた。
そして、ニカッとはにかみながら──
「椿っていうのはどうだろう?」
と、言った。
...椿、確かにいい名前だなって思った。
「....でも、由来は?」
そう尋ねると、真二君は「任せしとけ」と言うように笑って説明し始めた──
「あそこの庭に椿が咲いてるだろ?椿ってすごい綺麗だと思わないか..?癒されるだろ?」
「う...うん...」
真二君は庭の外にある椿を指指しながら言った。
そして、目をキラキラと、無数の星を輝かせていた。
「この子にも椿のようになってほしいんだよ!!だから”椿”!!」
いい終えると、真二君は親指を立てて”Good!!”のサインをした。
「う、うん、そうだね...!」
私も親指をたてて”Good!!”のサインを返した。
真二君は大きな優しい手のひらで椿を優しく撫でて──....
「幸せにするからな...椿...」
と、優しく微笑んだ。
その時の真二君の微笑みは私の記憶に鮮明に刻ませた。
頼もしいパパでよかったよ、本当に──....。
───数ヵ月後。
私は退院して、椿を家で面倒を見るようになった。
もう数ヶ月たつが、椿は相変わらず元気でなによりだ。
「椿~♪椿~♪」
私は椿のゆりかごをゆらゆらと揺らしながら名前を呼ぶ。
この時が一番幸せなひと時かもしれない。
夫の真二君は仕事で、いないけど、その間、私が守るんだ。
.....何があっても。
ピーンポーン♪
「っ!!」
少しドキッとした...。ずっと病院にいて、インターホンの音を聞いてなかったから...。
インターホンの音ってこんなに大きかったんだ...。
「はーい...?」
玄関のドアを勢いよく開けると、そこに立っていたのは
黒髪のストレートヘヤ、スタイル抜群、大きな瞳の──.....
「凪!!!!久しぶりぃ~!!」
「おおっ、退院したって聞いてたから来ちゃった♪」
そう無邪気に微笑んで、片手を小さく挙げる。
手には近所のケーキ屋さんの袋があった──。
「............」
私はついそれを見入ってしまった。
凪はそれに気づいたようで袋を上にあげて──
「食べるっ?」
と、言ってくれた。
一気に心と体が明るくなった。
「入って、凪!!」
「お邪魔しまーっすっ.....」
入ってきた凪は真っ先にリビングに進んでいき、椿の元へ。
「キャー!!かわいー!!///こりゃ、真二君似かー!?//」
そういって、椿の小さくピンク色の頬を優しく撫でた。
だが、今の言葉、なんだか少し私の心に引っかかった。
「ちょっと、それどういうことよ」
「え?そのまんまの意味ですけどー?」
「なぁぁぁあぎぃぃいい~~~!?」
「キャー!!ごめんなさぁ~いっ!!」
「「アハハハハッ!!」」
凪ともこうやって普通に戻れてすごく幸せな気分だ。
「あれっ、今日真二君仕事?」
「うん、仕事なんだー」
ただいまの時刻12:00。
今頃、真二君はきっとお昼を食べてるんだろうなぁ....♪
「あ、鼻の下伸びてる」
「えっ!?///」
「嘘だよ」
「バカーーーーー!!!」
ヒゥオオオオオオオオーーー!!!
「なんか急に風強くなってきたね」
「うん...、そうだね...」
※実話ではありません(続く)
微笑ましいです^^
宮城君もう現れないで!w
宮城、封~印!w