カプチーノ
- カテゴリ:30代以上
- 2013/05/06 18:24:47
むかし、SUZUKIカプチーノというオープンカーに乗っていた。
このオープンカーは僕が大学2年生のときに友人に譲ってもらったものだ。
友人はSUZUKIのWORKS=レーシングに父親が勤めていて、そのお下がりだそうで、リミッターは解除されていたし、エンジンはレーシングチューンされ、固めのサスペンションが組み込まれていた。
僕は喜んだ。
その頃、ユーロスロードスターのおかげでオープンカーが流行っていたし、僕もオープンカーが好きだったからだ。
単純にオープンカーに乗れば女の子にもてると信じていた。
シールやデカールもいろいろ張られていたが、趣味ではなかったので全部はがした。クロスバーも外した。強度よりも室内空間と雰囲気を優先した。
レーシングカー下がりだったので、パワーは十分あった。公道0−400mなんかはいかなかったけど、峠を攻めるのは大好きだった。夜の峠道に出かけて行って、シルビアとか86とかに混じって遊んでいた。
軽自動車のくせにヒューン、カコーンというターボの過給器音がするのが少し自慢だった。全力で走るよりも、やや力を抜いたぐらいで走るぐらいが好きだった。
残念ながら、女の子には不評だった。
小さくて可愛い車だね。と助手席には乗ってくれる。
屋根を開けると、これも初めてなので喜んでくれる。
ただ、オープンのままドライブに行ったり、高速に行ったりすると
「髪が乱れる。」「化粧が。。。」「空気が悪い。。。」
と言われて、大体、次から乗ってくれなくなるパターンだった。
ある日、譲ってくれた友人に開発当時の話を聞いたみた。
この車を担当したメカニックは、この車に人生をかけていた。この車を最高の状態にセットアップしてレースに望む為、仕事に集中した。結果的に婚約相手をふり、最後はノイローゼにまでなったそうだ。
友人は
「呪われてるよ。その車に乗っている限り、彼女はできないぜ。」
と言って笑っていた。
ある日、カプチーノで京都の林道を走っていたときカーブで突っ込みすぎた。ブレーキを強く踏んだ。路面は霧でぬれていたためスリップした。車は270度回転してガードレールにぶつかり止まった。
ガードレールの向こうは断崖絶壁だった。
隣に乗っていた女性は丸い目をして僕の方を見た。
とりあえずレッカーを呼び、パンクを修理した。
メカニックの神様が僕を守っていてくれたのかもしれないし、僕に嫉妬したのかもしれない。
その日、僕はその女性に告白する予定だった。
少し迷ったが、神様に影響されたくなかったので、その日のうちに告白した。
彼女とはその日から2年間つきあった。
カプチーノにも乗ってくれたし、時には運転もしてくれた。
でも、食事のときや風呂上がりのときなど、ちょっとしたときに突然に
「あのときの責任、どうとるの?」
と聞かれた。
やっぱり、メカニックの呪いだと思った。
結局、その責任はとらなくて、今の奥さんを選んだ訳だけど。
うう。少し罪悪感が。。。
カプチーノは奥さんが乗ってくれないので売り、今は他の軽自動車に乗っています。
以上 小説。少しだけ事実。
*連休最後の日。嘘をつきたいと思ったので。
退屈で平和な毎日と妄想に幸あれ。
憧れという吸引力。
という言葉に・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・してしまいました。
日常を推してしまった自分に、おっさん臭を感じてしまいました。
よし!なにかに憧れるぞ!
なにに?
この,憧れという吸引力.
オープンカーいいですよ。
ヘルメットがいらないので開放感抜群です。
でも、憧れと日常は異なりますので要注意です。
日常に近い家具とかリフォームとか、非日常でもより特異性が強い旅行やホテルや外食に金をかけたほうが幸せな人生ではないかと思う今日この頃です。
子供が成人して,老夫婦になったらオープンカーに乗って二人,旅をしたいと思っています.
20代の頃はオートバイが好きだったので,「開放感ならバイクの方が上だべや,なしてわざわざオープンカーなんざ乗るんだべ」って思っていました.学生時代,それも卒業直前に友人に3万円で譲ってもらったトヨタスターレット(3ドア・ノンターボ・水色)ではモテようもありませんでした.
いやー、これが私小説ってやつですか。
なるほど。
始めて知りました。もっと高尚なイメージがありました。
でも、こんな嘘つき小説エッセイだったら。。もう少しかけるかも…
コメントありがとうございます。
真実に嘘をおかかのように振りかけて、ナンプラーで味付けし、卵でとじてあります。
もう、何が何だか。
妙なリアリティの部分は多分、本当のところなんでしょう。
うん?なにも意味あることいってないか?
雨でもホロを取り付けないのがオープンカー乗りさ。
と気取って、びしょ濡れになったことあります。
たしかに不二子ちゃん乗ってくれたら嬉しいな。
でも、それはみえの部分が大きい気がするな。
どちらかといえば、グラマラス系よりスレンダー系美人のほうが好きです。
連れて歩くにはスレンダー系。助手席にはグラマラス系。
使い分け??
もてない男、持ってない男の妄想です。すいません。
ちびまる子ちゃんみたいで楽しく読めました^^
オープンカーや2シーター車は
お洒落でかっこいいけど
普段使いには何かと不便ですよね
まぁ自分は普通免許持ってないけど^^;
事実は少しだけとのことですが、
何か妙にリアリティがありますねぇ。
日本は雨が多いからオープンカーだと厳しいときがあるんですよね。
男もそうだけどさ、女だって言えるよ?
オープンカーの助手席に乗るのが似合う女・・・
スタイル良くてロングヘアで・・・やっぱ不二子ちゃんみたいな人かな?www
実を言えば、嘘てんこもりです。
オープンカー。
買う前は本当に「もてる」と思ってました。
でも、食いつきはいいけど、本当に本当に「もてない」車でした。
プジョーとかゴルフとかのカブリオレとかだったら良かったのかな?
それとも、やっぱり乗る「男」の問題?
一つだけ嘘の箇所、教えちゃいます。
僕の奥さんはカプチーノではなくエスプレッソが好きな人です。
以上
カプチーノに乗っていたのは本当です。好きな車でした。
剛性が柔らかいので、ひらりひらりとカーブを曲がる感覚が大好きでしたね。
東北〜九州までいろいろなところに旅に出ました。
衝突安全性については、その頃からサイドインパクトバーがついていたのには感動しました。
それとFRなので前が長かったので、前面衝突安全性は比較的高かったように思います。
柔らかいので、ぐしゃりとつぶれるのですが、それが衝突力を吸収していたようです。
(自分以外のカプチーノの事故状況の情報には結構注意を払っていました。)
今は安全性と使用頻度を考えて剛性の高い小さな車が好みです。
最近の軽自動車の剛性の高さにはびっくりします。
星と花丸ありがとうございます。
特に「はなまる」がなんだか嬉しいですね。
なんだか分からないけど、あるマンガを読んでいたら、その架空の設定が細かくて、真似したくなりました。
設定と言えば、ま、「嘘」をつくようなものです。とにかく嘘をつきたくなったので、書きました。
ジャンルは「嘘っぱち小説」とでもなるんでしょうか。
カプチーノ、うちの旦那も好きだよ。
オープンカーとかスポーツカーとか、ツーシータ―とか・・・男性は憧れるんだろうね?
私は好きではないけどねwww
軽ということで衝突安全性がうんぬんかんぬんとかで
両親に反対されてしまいましたが
そうでなかったら買っていたかも。
軽にしてFRという貴重な車でしたね。
軽でしかもレース用に軽量化されてなかったら
崖の下だったかもしれませんね…。
やっぱりカプチーノが救ってくれたのだと思います。
どこまで事実なのかは謎ですが(笑)