Nicotto Town


フリージア


金狼の重圧 『エデン編』…5

 「また、これに乗る日が来るとは…」
 自宅の駐車場の隅にシートをかけて埃をかぶっていたEM。ユウジは懐かしむように少しだけ積った埃を払った。
 久しぶりにEMの充電器を取り出し、ジャックに差し込む。生気を取り戻すが如く、古く灰色に見えたEMが色味を帯びてくるように感じる。
 「バッテリーも使い物にならないと思っていたのに、生きていたか…」
 ユウジは、不思議と独り言をしてしまっていた。そんな自分に少し笑みを浮かべた。
 そんな独り言を言うなんて、多分懐かしかったのだろう。そして、このEMにまた乗りたいと思っていた、充電を終えるのを待ちどうしく、そして嬉しかったのだろう。

 充電を終えるころには車体を磨き終え、綺麗にしあがっていた。
 ユウジはEMにまたがり、モーターをスタートさせる。
 EMはガソリンエンジンのように大きな音を出すわけではない。電動モーター音が静かに響くだけだ。ユウジはそれを久しぶりにシート越しから感じていた。
 EMに乗る感慨を胸に刻みながら、やはりウルフのことは頭から離れないでいた。
 「俺にウルフを探せるのか?…」
 自信はないが、俺たちはもう一度ウルフに会う必要がある。ウルフの復活を見届ける必要がある。
 一番は情報を集めだ。ユウジはまず、かつてのチーム仲間であるシンの所へ向かおうと思ってた。今、彼は警察官となっている。勤務している派出所はオアシスシティに近いところにあるので、何か情報が入っているかもしれないと思ったからだ。
 昔取った杵柄、ユウジは颯爽と走りだした。
 「ウルフ…待ってろよ」



 ここは、オアシスシティの高速道路パーキングエリア。
 真新しいEMに乗った男が何か呟いていた。
 「早く…早く…」
 そのEMは金色に輝いていた。

アバター
2013/05/06 20:52
「早く・・・早く・・・」 ってどんな意味なんだろう。。。






すみません。
ウルフさん質問です。
EMIってどんな乗り物なんでしょうか?
ずっとスポーツカーをイメージしていたんですが、もしかしてバイクなんですか?
アバター
2013/05/05 23:00
どきどき
アバター
2013/05/05 18:11
ウルフ登場?



月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.