ドラマ【八重の桜】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/03/18 12:06:20
【感想】ついに次回、禁門の変ですね。蛤御門の変とも呼ばれています。今回はその前哨戦といった感じでした。思えば日本の中で、日本人同士が争う戦争は、これが久々だったのではないでしょうか。前年に薩英戦争や下関事件などが起きていますが、これは一藩と外国との衝突であり、日本人同士ではないですしね。ドラマでは、真木和泉と久坂玄瑞が先頭に立っているように見えましたが、実は久坂はどちらかというと慎重派であり、変の起きる約1ヶ月前に朝廷に嘆願書を出して、罪の回復を願っています。穏便に事を運ぼうとしたのでしょう。しかしこれは結局聞き届けられませんでした。そしてもう一方の真木和泉ですが、彼は実はあんな大きな顔をしてますが(いろんな意味で)、長州藩士ではないのです。元は久留米藩士で、神職の家に生まれ従五位下という官位まで持っていたそうなので、バリバリの尊皇派だったのも理解できますね。和泉とは名前ではなく武家官位の和泉守からきており、本当の名前は保臣でした。いつも幕末のドラマを見ると思うのですが、何故こうも長州藩は元気だったのでしょうね? 他にも尊攘派の藩はありましたが、朝廷に積極的に働きかけ、藩士が活発に活動したのは長州をおいて他にないと思います。薩摩は当初公武合体派だったので、尊攘派とは言えませんしね。私は隣県に住んでおり、旅行も何度かしたことがあるので知っていますが、今の山口ってほんと、のどかで人気のない場所なんですよ…。あんなのどかで気候のよい土地の人が、何故あんな熱い思いを持ち、日本を動かそうとしていたのか、今となっては知るよしもありません。長州の志士に松下村塾の出身者が多いことから、松陰の思想の影響が大きかったと見るべきなのかもしれませんが、松陰が江戸で師事した佐久間象山は、晩年尊攘派とは180度違う思想で動いており、単純に象山から松陰が引き継いだ思想とは言えないのです。このへんも研究すれば面白そうなテーマではありますが、このドラマは長州ではなく会津が中心なので、長州の話はこのくらいにしておきましょうか。今まで薩摩、幕府、土佐などの立場から明治維新のドラマや小説などを見てきましたが、長州からの明治維新も見てみたいですね。となると主役はやはり木戸孝允かな。他の有名人は明治維新を見ないで死んでしまった人が多いですからね~。さて、次回は八重がついに尚之助と結婚!? 今までいい感じだったのに、八重は嫌がるようですが、どのように結婚に漕ぎ着けるのかが見所ですねw もちろん禁門の変も見所です。いや~、幕末ってほんとに面白いですね~。私、普通の戦記物はあまり好きじゃなくて、三国志とか戦国時代とかもそう好きではないのです。でも幕末は時代が近いせいか、細かいことがいろいろとわかっていて、人物像が見えてくるからなのか、武力だけでなく、思想のぶつかりあいが面白いからなのか、歴史の中でも1、2を争うくらい好きですね。