Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


飛梅


小寒い時期に
花をつけた梅は
桜ほど華やかでもなく
人目にはつかない


かぐわしいその香りも
ひっそりと流れ
それを知る人だけが
枝の先に歩みを止める


あぁ この梅が
私の心を乗せて
あなたのもとへと
飛んでいけたら


かつて九州まで飛んだ梅が
この梅達ならば
想いを運んでほしい
その枝に乗せて

やがて暖かくなると
桜にその季節を譲り
また来年へと
眠りにつく梅よ


はらはらと花弁を落とす
桜たちの裏で
ひっそりと眠る梅達は
また飛ぶ季節を待っている




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