銀英伝における正義 2
- カテゴリ:日記
- 2013/02/26 02:58:05
銀河帝国と自由惑星同盟について。
ゴールデンバウム王朝の銀河帝国
これには、正義のかけらもない。ルドルフ・フォン・ゴールデンバウム
は、その行動力を民衆から支持されたが、その思想と制度が支持された
わけではない。
ルドルフは優れた革命家ではあったが、傑出した政治家では無かった。
血筋と優性に見える者を優遇したのは、民主制に対する疑念から起こった
と思われるが、才能ある者に門戸を閉じることになってしまった。
それは全体の利益に反する。
しかし、それが後に頭脳明晰見目麗しい稀有な君主ラインハルトを誕生さ
せることになる。
自由惑星同盟
その生い立ちは苦難の連続であった。帝国の虐げられた者たちが自由を
求めて建国した。圧政下から逃げ出した者たちは、新世界を見つけた。
帝国の支配が及ばない場所で再出発した。美談である。
だが、それには大きな犠牲を伴った。安住の地を見つけたのは幸運だった。
それは偶然であり、その結果が予想出来たわけではない。
ここに大きな問題がある。これが帝国を撃ち破るための第一歩だったのか。
それとも逃げただけのか。劇中では書かれていないが、結果を考慮せずに
逃げただけなら正義とは言い難い。
それが帝国対同盟の大戦争を引き起こした。
帝国と同盟に共通する不正義は、フェザーン自治領を認めたことにある。
帝国は同盟を反乱軍とみなした。フェザーんを支配下に置かなかったのは
おかしなことである。
これは同盟も同様。フェザーンの有り様からすれば、当然同盟に入れるこ
とに問題がない。
この両国の曖昧なところが、地球原理主義者に付け入る隙を与えた。
これは全体の利益に反する不正義である。
独白:銀英伝の読者とOVAの視聴者とマンガ読者にひとこと。
言うまでもないことだが、この作品の良し悪しを問う試みではない
ので気を悪くしても怒らないでね。