「ぼくを探しに」?
- カテゴリ:小説/詩
- 2009/07/27 23:57:11
11冊めと12冊めの洋書。
”The Missing Piece”
”The Missing Piece Meets the Big O”
By Shel Silverstein(シェル・シルヴァスタイン)
小さな子供がマジックか何かでイラズラ書きしたような線の絵に、簡単な文章が添えられています。
「ぼくを探しに」と「ビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しに」
倉橋 由美子さん邦訳の日本版を読んで、ずっとずっと欲しいと思っていました。
ぼくが、自分に欠けているカケラを探す"自分探し”の物語だと思っていたのですが、
原書を読むと、なんだか違いました。
「ぼくを探して」いません。
「かけら」というコトバも、一言も出てきません。
「Piece=かけら」ではありません。
日本版でも、読む人によって、そこから受け取るものは人によって様々だと思いますが、
「ぼくを探して」というタイトルで方個性が定められ、
「かけら」というコトバでイメージが固定されてしまったように感じます。
日本版をお好きな方は、ぜひ原書を開いてみてください。
簡単な英文なので、中学校レベルの英語力がなくてもだいじょうぶです。
邦訳を忘れて原書を開くと、違う”The Missing Piece”があるかもしれません。
もちろん、原書を読んだ今でも、日本版はとても素敵な邦訳だと思っています。
原書を読むと、邦訳の見事さも実感できます。
「ビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しに」は、あまり印象に残っていませんでしたが、
原書を読んだら”The Missing Piece Meets the Big O”の方が、より好きでした。
「はみだしてる〜ww」「ちがうし〜w」「みっけ〜」
むちゃに楽しそうでしたw
「かけら」Pieceであまりはずれたイメージがないのは、「自分探し」にあまり思い入れがないからかな。
探しようもなく人間はそこにいて、で、何するか、ってことじゃないかと。
とりあえず、丸がとんがるほど「はみだしてる〜」を「それ」だと言い張らない程度には大人になりたいw
原書を読んで、日本版と同じ感想をもつ人もいらっしゃると思います。
どんな内容なんだろう、すっごく気になる!
探してみるか……