Nicotto Town



仕事のはなし

「女衒」 という職業を御存知だろうか?

「ぜげん」 と読む。

詳しくは知らないけど、うら若い娘を買って女郎屋に売り飛ばすのが仕事だ。

この商売を知ったのは、中学生のときに読んだ「麻雀放浪記」に「女衒の達」なる人物が登場するからだ。
真田弘之が主演した映画版では、着流しのクールでスマートな人物として現れるけど、人買いが、人でなしであることは現代だって変わらない。

というのも、ぼくはこの、人買いに類することが仕事の大半を占めていたりするからよくわかる。

なんて、人聞き悪い話ではあるが、じっさい、初対面の人から仕事はなんですか?と問われて、ぜげんですと答え、けげんな顔をされることがよくある。


ちゃんと書いておくと、ぼくが属するシステム開発業界は、どこそこで、いつまでに、なにかを組み上げる仕事であり、人と金の流れは、建設・土木工事と同じである。

その仕事の規模や要求される技能によっては、発注元の社員では数が足りないことがあり、そういうときに、ぼくにも声がかかって、この時期に、こういうことが出来る人を、一人当たりいくらで、何人用意してくれ、みたいなことを言われる。

連絡を受けたぼくは、自分の知り合いや、いわゆる下請けの会社に、人を集めてますよ、と伝言ゲームをやって、集まった人を選定して発注元に売るわけだ。

じっさいに作業をするのは、下請けの人。
その人の売り上げを発注元からぼくは受け取って、いくらかの手数料をかすめ取っては残りを下請けに支払う。

そんな図式のもとで、ぼくは管理職をやりながら、じっさいに人を買う最前線に出かけていくことを10年あまりやっている。

さて、年度末である。
年度末は3月からでないの?と実感のない人が多い中、ぼくでなくとも管理職であれば、だいたい年明けから年度末だという感覚になる。

自社の予算が年度末にどのような結果を示すかは毎年1月の半ばに予測が立つし、発注元の次年度の動向は、だいたい2月の中旬までに予算が決まるからだ。
そして、自分の来年度予算も同様に2月中旬に決めなくちゃならない。

ところが、世の中は、誰に聞いても、まだ景気がよいわけじゃない。
首相が変わって、為替相場は好転したけれど、女衒の仕事は1ドルが100円であろうと90円であろうと全く関わりがない。

もちろん、発注元の取引先に海外の企業が関わっていれば、結果として、ぼくが売る人物の金額が上下することになるけれど、そんなマクロの話までぼくは口を出さず、目の前の人物がいくらで売れるかを考えて日々暮らしている。

しかも、この数年は、人を集める話そのものがほとんどなかった。

が、2月の半ばに、とあるところで、3月末までの納期に間に合いそうもない仕事が複数みつかって、複数人を集めてくれろ、との話がぼくのところにやってきた。

これまでに、ぼくが説明してきたほど、人を集めるのは簡単な仕事ではなくて、あっちで何人、こちらは何人、さらに、この人は何ができる、この人はこれができない、と、整理をつけては、発注元に打診する作業に追われている。

今週に入って、どうにか収束に向かいつつあるけれど、じっさいに人が入る3月からは、想定した作業が消化できないなど、その人物に対するクレームが当然のように出てくる。

慌てて売った人物は、たいてい、問題を起こす。
あえていうなら、欠陥品を売ったことになるわけだ。

そのクレーム対応に身がまえなくちゃならないせいもあるけど、ちょっとヤケになって、今日の営業は停止した。

でも、計画的でない休みは、けっきょく無計画に過ごしちゃう。

できるものなら、みんな投げだしちゃうけど、投げ出したところで、同じことの繰り返しになることがわかりきっているから、世の中のオジさんたちは無理するんだな。

さいきん、実感するようになってきた。


とりとめのない話ですまん。

#日記広場:日記

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2014/02/22 00:05
緒方 拳の「女衒」
仕事はなんでも大変です。
世の中のオジさん ガンバレ!
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2013/02/20 18:14

市井 元気そうだね

いきなり 女衒 とか いうから  なんにしても 生きててよかった



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