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第4章 イザナミと火の神

イザナギノミコトとイザナミノミコトは、国をお生みになった後、次の十柱の神々をお生みになられました。

オオコトオシオノカミ、イワツチビコノカミ、イワスヒメノカミ、オオトヒワケノカミ、アメノフキオノカミ、オオヤビコノカミ、カザモツワケノオシオノカミ、海の神であるオオワタツミノカミ、港の神であるハヤアキツヒコノカミとハヤアキツヒメノカミ

このうちのハヤアキツヒコとハヤアキツヒメのご夫婦の神が河と海でそれぞれ分けて次の八柱の神々をお生みになられました。

アワナギ、アワナミ、ツラナギ、ツラナミ、アメノミクマリ、クニノミクマリ、アメノクヒザモチ、クニノクヒザモチ

さらに、四柱の神々をお生みになりました。

風の神のシナツヒコ、木の神のククノチ、山の神のオオヤマツミ、野の神のカヤノヒメ(別名ノヅチノカミ)

このうちのオオヤマツミとカヤノヒメが山と野で分けて、次の八柱の神々をお生みになられました。

アメノサヅチ、クニノサヅチ、アメノサギリ、クニノサギリ、アメノクラト、クニノクラト、オオトマドイコ、オオトマドイメ

イザナミノミコトは、さらに次の八柱の(男女の神は一柱とする)神々をお生みになられました。

イワクスブネ、オオゲツヒメ、火の神であるホノカグツチ(火迦具土神。別名をホノヤギハヤオ、ホノカガビコ)、カナヤマビコ、カナヤマビメ、ハニヤスビコ、ハニヤスヒメ、水の神のミツハノメ、ワクムスビ、ワクムスビの神の子であるトヨウケビメ)

しかし、イザナミノミコトは、火の神のホノカグツチの神をお生みになった時に、陰部を火傷(やけど)され、ご病気になられ、しばらくしてお亡くなりになられたのです。
 イザナギノミコトは、「あの火の子を産んでしまったがために、最愛の妻を亡くしたのはとても残念だ。」と悲しまれて、イザナミノミコトの枕元や足元でおなげきになられました。
(※注1)

そして、イザナミノミコトを出雲(いずも=現在の島根県東部)と伯耆(ほうき=現在の鳥取県西部)の国境にある比婆山(ひば=広島県比婆郡)にお葬りいたしました。その後でイザナギノミコトは、ホノカグツチを恨まれて、その首を長い剣で斬り落とされてしまわれました。(※注2)この剣の名をアメノオハバリ(天尾羽張)といいます。

(注1)この時、イザナギノミコトの涙から香具山の麓の池の神のナキサワメノカミ(泣沢女)がお生まれになりました。

(注2)この時、剣についた血がしたたり落ちたところから八柱の神々がお生まれになられました。また、殺されたホノカグツチの神の頭、胸、腹、陰部、両手、両足から八柱の神々が生まれました。




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