雨がくれた贈り物 #8
- カテゴリ:自作小説
- 2012/12/26 12:33:24
✿主な登場人物✿
・山中 美優…心優しく、可愛らしい女の子。身長が小さく150cm。
・山中 竜斗…すごくチャラ男。女遊びが激しい。すごくモテ男。
・北島 美咲…美優の幼稚園からの幼馴染で親友。
・大森 真…竜斗の親友。いつも竜斗といる。
・福田 秋…美咲と同じバスケ部。 頼りになる副キャプテン。
✿あらすじ✿
身長150cmの美優は美人な親友と比べられる毎日....
そんな日々にうんざりしてた美優は大雨の日に出会った男
竜斗に恋をしてしまった。なんだかんだでいっていくうちに
美咲との関係までこじれてしまった美優。
2人は仲直りできるのか......!?
第八章 『仲直りできない?』
-キーンコーンカーンコーン♪-
放課後のチャイムが鳴った。
「美咲っ・・・・」
「秋ー、帰ろー。」
美優の横を スッ と無視して通った。
「…う、うん。」
「つか今日部活だよね、明日練習試合あるしー。」
秋と美咲は教室から出て行った。
教室で一人ぼっちになった美優。
「美咲・・・・・・・」
本当に手の届かない場所に行ってしまった美咲。
そう確信した瞬間、美優は涙が止まらなかった。
「うっ..... うっ.....」
──────────────ガラッ。
「アレ?美優ちゃん? まだ残ってたんだー。」
教室に入ってきた竜斗。
「…って、泣いてるの?」
「泣いてない、ほっといてよ。」
カバンを手にして出口に走る美優。
そんな美優を追いかけて腕をつかんだ竜斗。
「何があったんだよ!俺にはなせって!」
「っ・・・・・・・・」
いつもふざけてる竜斗とは違って、急に真剣なまなざしを見せた竜斗。
「っ・・・・、竜斗・・・?何してるの・・・?」
「っ!!秋!?」
竜斗は急にあせった顔を見せた。
「・・・・?」
「……竜斗、あなた付き合ってるの?」
「えっ、ちょ、それは!」
隙を見せた竜斗。
美優は腕を振り払った。
「あっ、ちょっ─────!」
「竜斗ぉ!?」
「ちょっ、待てよ!秋!」
美優が校内から出て、後ろを振り向くと、
窓から見える秋と竜斗........
まるで2人が付き合ってるように見えた。
「バカみたい.... 美咲の事好きなんじゃないかって思った次は福田さんなんて・・・」
自分で自分を笑って、美優は悲しくなった....
そんな事も知らない美咲は........
「ちょっと!もうちょっと真面目にしてよ!!」
「はい!すみません!」
-パシュッ!-
「美咲!よくフォローした! その調子よ!」
監督の声が響く。
「フッ!! ちょ、愛!しっかり受け取って!!!」
「あぁっ、ごめんー!」
ボールを落とした 城嶋 愛。
おっちょこちょいなのか怒られることが多い。
「愛!いい加減にして!? あなた何回目よ!!!」
珍しく怒鳴る美咲。
「ねえ…、美咲先輩今日機嫌悪くない?」
「ちょっと!そこ!ボーっとしないで!明日練習試合なんだからね!?」
「はい!」
美咲は機嫌が悪い。
「もう!秋がいなかったら皆何もできないの!? 特に愛!」
「ほえっ?」
「あんたいつも私と秋にフォローしてもらってるけど、いい加減自立しなさい!」
「はぁーい・・・」
「…ハァ、もういいわよ、ちょっと休憩する。」
美咲は部室に戻った。
美咲も美咲なりに色々抱え込んでたのだった.....
悩んでるのは美優だけじゃなかった。
「ごめん、ごめん美咲! ちょっと忘れ物探しててさ!」
部室に入ってきた秋。
「秋!もー!遅い! 早く戻って、私も戻る」
美咲はタオルをおいて、バスケに戻った。
「お、美咲ー!早く戻って!!」
「ハイッ!」
美咲は走って戻った。
「愛!パス!」
「ほえぇっ? エイッ!!!」
投げる力が弱く、まったくパスできてない。
コントロールもできず、まったくこっちにボールが来てない。
「っ・・・・!愛!!!╬」
「エイッ!!!!!」
秋がそのボールを拾って、美咲にパスした。
「ヨッ、さすが秋! エイッ!」
ゴールが決まった。
「やっぱ2人は無敵ねー!!」
「・・・秋がいなきゃ何もできないわ。」
秋を見て微笑む美咲。
そんな美咲を影から見ていた美優。
美優は思った。
”私なんて美咲に必要ないんじゃないか”・・・と。
仲直りは本当にできるのだろうか?
※実話ではありません。
(,,゚Д゚) ガンガレ!