小さな森の恋 #41
- カテゴリ:自作小説
- 2012/12/10 18:42:35
✿主な登場人物✿
・ティーナ…妖精の女の子。この物語の主人公。
・クリス…人間の男の人。ティーナの恋人。
・ヴァン・レナード…妖精の男の子。ティーナに想いを寄せる。
・マリー…人間の女の子。美しくて、可憐で、町一番の美人。
・ジル・マティ…本名はジル・マティだが、仮名を使っており、仮名、アリス・コニー
第四十一章 『ジルの頼み。』
「・・・・・・・・・・ウッ。」
ニーナは首から血を出して、倒れた。
…というより、もう助かる余地はない。 死んだのだろう。
そんなニーナを見て、満足そうに笑うジル。
「これで満足だわ…これで…死んだケミィにも喜んでもらえるわ…」
本当に死んでしまった実の母を見て、自然と涙を流すリズ。
「あれ…?なんで涙が…」
リズを見てジルが言った。
「結局あなたはそんな物なのよ。結局最後まで人を恨めない…根性ナシよ。」
「違う…私は…本気でコイツをっ─────!!!」
リズをギロッと睨んで言った────
「じゃあ、この死体埋めてきてよ。」
「・・・・・・・!?」
驚いた表情をしてるリズを見て鼻で笑ったジル。
「ハッ、結局できないんでしょ?…良い子はそこで子守唄でも聞けばいいわ。」
ジルは風のように、窓からその場を去っていった。
「っ─────。できるもん…こんな最低なヤツの死体埋めるなんて…簡単よ。」
リズは、自分の荷物が入ってるバックを空にした。
そして、ニーナの死体をバックに詰め込んだ。
「こんくらい、序の口だもん。」
リズは窓から一生権命抜け出した。 …ただ、ジルだけのために…。
そんなリズの姿を見たジルは鼻で ”フンッ” と笑って─────
「バカな子ね。本当にやるなんて笑える。」
ジルはハイヒールの音を鳴らして、その場を去った。
その頃のティーナは、オペを終えて完治していた。
「…ありがとう、クリス。あなたが助けてくれなかったら…どうなってたか…。」
「ハハハッ、オレも固まっちゃってたし…お礼は言わなくていいよ。」
クリスは笑った。ティーナも笑った。
「ねぇ…結婚の話なんだけ・・・ど・・・。」
ティーナは拳を グッ───。 と握り締めた。
「うん?」
ティーナの気持ちも知らないで、平気な顔をしてるクリス。
「・・・・・その」
あの時の決意を語ってしまったティーナは今さら ”私…怖いの” なんていえなかった。
そんなティーナに気付いたのか、クリスは手を握って笑顔を見せた
「結婚しなくても、2人は繋がっていけるじゃねーか。 なっ?」
でもティーナは知っている。
妖精界では ”結婚” と言うものがどれだけ必要か。
付き合ってたら ”結婚しろ” とせかされ、無理やり結婚させられるケースもある。
この国では、結婚がすごく大事なんだ…。 ティーナはわかってた。
小さくなったクリスを見て、少し安心したり…現実逃避してしまってる自分が
凄くいやになっていたティーナだった。
「クリス…やめて…もう…やめて…」
ティーナは涙を流した。
「え?ティーナ?(汗)」
クリスはあせった。
「クリス…私たち…もう終わらない?」
「えっ?」
ティーナはクリスの手を冷たく引き離して言った─────
「もうあなたとは別れたいの。」
クリスは何がなんだかわからない表情を浮かべてたのでした。
※実話ではありません。