Nicotto Town



こういうこと。

日曜日は散々なものでした。
実家には毎日11~13時までヘルパーさんに入って頂き、入れ替わりで僕らが入る。
いつも通りに行ってみたら異様な祖母の変わり様。一目見て分かりました。
別に普段と比べてどこが変わってるとかそんなんじゃなくて挙動不審で傍若でした。

いつも通り連絡帳を見てヘルパーさんの居た時間帯を確認するも
最初はいつも通りでしたが、途中からとても不穏が強くなっていたと書いてありました。
普段は起き抜け(祖母は元来朝に弱くて起床が遅い)はとても穏やかで
これは寝ぼけもあるけど、起き抜けは変に頭に要らぬ事考える余地が無く
不要な考えや妄想が入り込まないので着替えから食事など
案外扱い良く進む時間帯なのです。
それがある一定の時間から突然オロオロし出したり歩き回ったり
それが残った状態の時に僕らが入りました。

「なんだっておっかない(怖い)ごだな~」
「違うっちゃ、なんだって、私分からなかったから」

同じ事を言うのがすごく多く、イスに座っていたと思ったら立ち上がってみたり
こちらが洗濯してて少し目を離すとベランダを開けて外を見ては「うん、大丈夫だね。」
挙句はテレビの画面を撫でていたと思ったら、今度は両脇抱えて揺さぶってみたり;
実家のテレビはアナログテレビにデジタル受像機を付けてるのですが
これが揺らされて下に落ちたら
「なんだって危ないごだ、私知らないから。」
とにかく落ち着いて一箇所に留まってることが出来ない。
去年の秋頃に出ていた「たそがれ症候群」に近い動作を繰り返していました。

※たそがれ症候群とは、ある一定の時刻になると
 自宅に居るのに「家に帰る!」「私は出かける」と不穏が増す特有現象の一つです。

この不穏はいつもなら数時間で収まってたのに、日曜は夕食前までずっと続いていて
インスリン注射に叔父が来た時は顔も見ようとせず、イスごとソッポ向いて憮然とした感じ
いざ注射打とうと思えば大暴れの挙句に蹴り出しそうな勢いΣ(゚Д゚)!
散々カミナリを落とされてもブスっとしたまま注射を打たれ、なお睨みつける。
体に力入れすぎて腕が攣ったりと散々でした('д`;

そもそもインスリン注射を開始したのは4年前からで、この時はすでにアルツ発祥後。
つまり祖母の頭の中では注射を打つこと自体が記憶の歩みを止めた後の事なので
何度打とうとも「自分はインスリン注射を打つ糖尿病」の自覚が無いのです。
でも初期はまだ自制が聞いていたこともあって、我慢が出来ていました。
今でこそダイヤルを回して計り、あまり痛みの無い注射でやってますが
初期は小瓶から病院で使ってるような注射器で吸い上げて打っていて
痛みはそれこそとんでもなかったと思います。
ある時期から注射にものすごい抵抗を出し始めて、今では普通使わない皮膚麻酔薬を塗って
痛覚を麻痺させてからやってます。それでも抵抗する事あります。

一度主治医や薬剤師さんにも相談しましたが
一般的に認知症やアルツハイマーの患者は発症後は徐々に忘れていくのは一般的だけど
感情面で強く残る事、特に怒りと哀しみは記憶し続けるそうで
インスリン注射は祖母にとって「痛い・辛い・嫌な事」として定着しているらしく
今はそれが表立って現れている現状になっています。
インスリン注射は叔父の役目で、以前は僕も叔父が来れない時に代理でやってましたが
暴れる方が多くなってからは叔父が必ずすることにしていました。
なので夕食前に訪問する叔父は「嫌な事をしにくる人」と確実に定着させてしまったんですね(´-`)
名前は出て来ないものの、明らかに顔で人を判別してるのが良く分かりました。

それで先の連絡帳を確認すると・・・
「息子さんとお孫さんがタイヤ交換で訪問されました」の記入がありました。
・・・なるほど;;; 普段は18時以降に来る人が12時頃に急に現れた訳です;;
祖母にとっては不意打ち、その時は態度に表さず従兄弟にお菓子を勧めたりしてたそうですが
内心はドキドキ物だったんだと思います(´-`; 注射される事無くその時は終わっても
感情面だけは残ってて、後から色んな不安が出て来ての大騒ぎだったと推測出来ました。
夕食終わってからは徐々に穏やかになり、いつも通り服薬も出来てさっさと就寝。
腕が攣るくらいに暴れ、頭もフル回転で使いまくって疲れたんだと思います(´▽`;
でも月曜はデイサービスの日;はたして普通に起きて行ってくれるかが気がかり(´-`;


こちらの不安は見事にハズレて朝早いのに起床良く、朝食をしっかり食べて出発
デイでもはし使いが見事なくらいにしっかり昼食を食べて、お風呂も喜んで入り
レクリエーションでは歌に合わせて踊ったりして恥ずかし笑いを見せてたりと
デイサービスの介護士さんも驚いたほどの穏やかさだったそうです。
帰宅後も全く不穏出ずに話はアペトペだけどにこやかに喋っていて
なんとも数年前のあまり進行が進んでいない祖母に久しぶりに会った感じがしました。

夕食を食べ終わってからの少しの間、僕が「冬だね~寒くなったね~」など話かけると
「ホントだね~手冷たくなるっちゃね~ 私寒いのやんだ(嫌い)や~」とまったりと過ぎて
僕「今お茶新しいの入れるからね~」と話すと
祖母「あの、お兄さん。いつも本当ありがとう。」と名前は出ませんでしたが言葉が出ました。

・・・目に熱いものが来て、笑い返しても涙が出て止まりませんでした。
祖母「なして泣くの(笑)」
僕「なんでだろうね~感激やさんだからかな~(笑)」

一年で今となっては数ヶ月~半年一度しかないです。こんなに扱いがイイ祖母は(苦笑)
日曜が大変だった分昨日はとても、本当に久しぶりに・・・本当の祖母に出会えた気がしました。
普段頭に来たら「このク○ババァ!」と思いますが、こんな日があるから
僕にとっては最後の祖母だから、尾篭だけど見返りもなく母と共に看ているんだと思います。。。


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2012/12/04 16:33
人生、様々な苦労を味わいますが、ほんの一瞬輝く事がありますね・・・・
積年の涙も吹き飛んでしまうかと思うほどの、幸せを感じたんでしょうねぇ~。

これからもきっと、まだまだ大変だと思いますけど、時々ご自分も労わりながら、前に進んでくださいね。

益々寒さに向かいます。
どうぞ、ご自愛のほどを。




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