月と太陽
- カテゴリ:小説/詩
- 2012/11/26 04:29:29
仕事の帰り道・・・
夜空を見上げてみる。
涙がこぼれないように・・・
月が出ていた。
そしてその月は、毎晩毎晩形を変えていく
どんどんかけていく・・・
まるで、思い出と私の心のように
どんどんかけていく・・・
そして、もうすぐ 無くなってしまう
その後、又満ちていくのはわかっているけれど
満ちていく月の姿がわかっているのに、、今の私には無くなっていく月しか想像ができなくて・・・
太陽は、自らの力で毎朝輝き私たちを照らし
また夜になると、太陽の力で身近な星たちは、美しく光を放つかのようにみえるけれど・・・
自らの力で、輝く事は無い。
そして私の心も体も自らの力で、輝く事も無い。
今まで、輝いていて見えていた恋も
輝いていると信じていた私も・・・
太陽の光に照らされ輝いていたのだ。
そして、真っ暗なステージの上でも・・・数々の照明に照らされ輝いていたのだ。
自分自身が、自ら輝いていたのでは無い・・・
私一人の力では、決して輝く事は無かったのだ。
太陽の光により・・・照明の灯りにより・・・そして・・・あなたの愛により・・・
輝いていて見えていたのだ。
太陽が一日の初めに、あたり一面を輝きさせ、そして一日の終わりに全てを紅色のベールに染めて・・・
しかし、カーテンを閉め切った私の部屋はいつも暗く、照らしてもくれない。
カーテンを開ければ、光は届くのかもしれない。
でも、今は私の心のよう、カーテンは閉ざされたまま・・・
半月たてば、また月は少しずつ満ちてくるだろう・・・
でも・・・私の心は・・・今は満ちる事を知らない。