Nicotto Town



9〈ナイン〉~9番目の奇妙な人形~

今年43作目の自宅鑑賞映画。

約11分の短編CGアニメーションを同シェーン・アッカー監督が長編にリメイクした
小さな人形たちが繰り広げる異色冒険ファンタジー映画。

ある日、背中に”9”と記された麻布で作られた小さな人形が目を覚まします。
自分が何なのかわからないまま部屋を出た”9”が見たものは、無人の荒廃した街でした。
”2”と出会った”9”が、自分が一人ではなかったことを知り安心したのもつかの間、
彼らはどこからか現れた機械獣に襲われ、”2”は”9”を庇い機械獣に連れ拐われてしまい・・・。

”9”の目覚めから、他の8体の人形たちと出会うまでが、とくにおもしろかったです。
人形達の造形や人間のもつ様々な面を表しているような9つのキャラクターは好きなのですが、
ストーリーはどうも消化不良で、鑑賞後感はすっきりしませんでした。
人間のいない荒廃した世界に、助かった人形たちだけが残って、ハッピーエンド?
なんだか、一人の人間の心象世界のようにも思えます。
自分の内にある恐怖に立向かい、ルールに縛られ引きこもっていた自分からも解き放たれた?
でも、”9”たちはそのままの世界にいて、脅威はなくなっても何も変わっていないということは、
バット・エンドのような気もするけれど、希望があるということなのか?
もっとじっくりと鑑賞してメタファーを見つければ、何かがわかってくるかもしれないけれど、
個性的な造形や世界観の見事な映像を楽しむだけでも、観応えがありました。

【9】2009アメリカ




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