エコノミーそんなに嫌ですか?
- カテゴリ:ニュース
- 2012/08/09 21:15:08
オリンピック女子サッカーのある選手が移動の際に
男子サッカーがビジネス?ファースト?を使用しているのに対して
自分たちに譲ってほしいというニュースがありました。
そういうニュースにするのがマスコミ風の味付けなのでしょう。
オリンピックの特徴は
商業主義を排している点、
戦いであるゲームの勝利よりも
スポーツの精神性を強調する点です。
いくら儲けたか、いくら得をしたか、
いくら補助金が貰えたかという事ではなく
金メダルが何個得られたかではありません。
競技をすることで得られるものは、競技の技術でもなく、
肉体でもありません。それは表層的なものです。
時に政治性が加わったり、商業主義が建前になっていたりしますが
オリンピック憲章の言わんとする所は、
人生におけるスポーツの存在、スポーツを通じて得られる
人生哲学であります。
ところで、スポーツというのは元来金持ちのするものであって、
スポーツをすること自体はお金がかかることです。
この前提でオリンピック精神「商業主義を排する事」は、
わかりやすくいえば「貧乏人はスポーツをするな」です。
国威発揚の為に、ステーツアマチュア(国家による支援)を
することが常識となっています。
そうであれば、豊かな国が金に糸目をつけないで育成すれば
他国選手を圧倒することは目に見えていますし、
実際に行われてきましたし、現在でも行われています。
金持ちだけがスポーツの主役であるのか、という素朴な疑問に
「否」と言うのであれば、国家による補助金、或いは永続年金
或いは兵役免除などにも「否」と言わなければなりません。
スポーツの競技団体には金銭的に裕福なところも、そうでない所も
ありますが、それによる貴賎はありません。
得られる支援と本人の努力の組み合わせ、やりくり(マネジメント)
が全てであり、他をみて羨ましい、などとするのは
スポーツマン精神といえるのでしょうか。
それは、スポーツでしょうか。
東京からロンドンまで14時間程度でしょう。
運動をしない自分はエコノミーでロンドンへ行ったことがありますが
これを負担と思うことはありませんでした。
より強靭な肉体をもつ運動選手にとって大きな負担なのでしたら
運動や鍛錬の甲斐はなかったと言えるでしょう。
まして1900年に開催された近代オリンピック、その当時は
飛行機などありませんでした。
移動の際にはより負担がかかる移動方法しかありませんでした。
移動にエコノミーが嫌ならば棄権されてはいかがでしょうか?
或いは応援支援した人に「もっとよこせ」なのでしょうか?
スポーツはお金がかかるもの、それを負担感なくできるとしたら、
だれかがそれを負担しているからです。
学校に運動場があったり、好きに学校にいけたり、というのは
豊かな国だからできる社会インフラです。
学校にプールがあって夏場は水泳が授業にありますよ、というのは
本当に贅沢なことなのです。
得られたものは(当たり前になり)目に見えないでしょう。
それでも見る努力はしていただきたいものです。
応援しています、日本代表。