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■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義(10)

■近代文藝之研究|研究|文藝上の自然主義|二 (3)

如上の事實からして、吾人は先づ自然主義とロマンチシズムとの干繋を研究する必要がある。蓋し近時の文藝史家が歐洲の近世文藝を論ずるに於いて略一致する分類法は、クラシシズム、ロマンチシズム、ネチユラリズム、シムボリズムといふが如き名目である。即ち自然主義は之れを文藝的に見るときは、首をロマンチシズムに接し、尾をシムボリズムに接する。此の兩者との干繋は本論の重要問題の一つである。



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*註1:必要・重要
「要」の俗字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/you.jpg

*註2:近時・近世
「近」の旧字体。「シンニョウ」は「二点シンニョウ」。

*註3:文藝
「文」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/bun_aya.jpg

*註4:史家
「史」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/shi_humi.jpg

*註5:分類法
「分」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/hun_wakeru.jpg

*註6:クラシシズム、ロマンチシズム、
原本には「ロマンチシスム」とあるが改めた。

*註7:兩者
「者」の正字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/mono.jpg

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■抱月『近代文藝之研究』を註記なしに通しで読みたいかたは、こちらをどうぞ。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/kbk_tobira.html
■このテキストの原本は国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」収録の「近代文芸之研究 / 島村抱月(滝太郎)著 早稲田大学出版部, 明42.6」の画像データに依っています。
http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871630/1

(2014/11/02/初校)




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