Nicotto Town


グイ・ネクストの日記帳


黒猫様


すべてはうまく行っていた。

ボクに出来ないことは無いと自惚れていた。

夏の暑い日差しの下、神社の杉の木からセミのうるさい鳴声が絶え間なく響いている。

 サッカーボールを灯篭に当てて、また壊した。

 これで4回目だ。

 「あきたな・・・帰ろっと」と、ボクは誰かに見つかる前に神社を出た。

 その帰り道、黄色の目をした黒猫に出会った。

 得意のサッカーボールで、こらしめてやろうと、思った。

 しかし・・・どういうわけか足は動かなかった。

 それどころかボクはその黒猫を抱きかかえて家へ戻った。

 家では当然飼えないので、家の隅にダンボールを置いて「自由研究の箱だから絶対触らないで」と、親にウソをついた。

 意味がわからない。何故ボクはこの黒猫のためにここまでする必要があるんだろう?

 エサなんてやらなくてもいいはずだ。

 そうだ・・・ダンボールに入れてやっただけでも・・・。

 それなのにボクは・・・牛乳を手に取り、深い皿を用意してエサを与えた。

 その夜・・・いつもは話もしないのに

 ボクは親と話した。

 自由研究で猫の観察をしているんだと、話した。

 それは猫を飼っていると、告白したようなものじゃないか

 と、自分で思ったが。

 親は熱心に聴いてくれた。

 わけがわからない。

 そう思いながら眠りについた。

 次の日の朝、ボクは黒猫になった。

 ボクは鏡を見て、黒猫になったことに絶望した。

 バチが当たった。と、思い、ボクは灯篭を壊したことを謝りに行った。

 泣きながら謝った。

 しかし、神主さんには言葉は通じない。

 何故なら猫だから・・・。

 お願いです・・・なんでもしますから許してください。

 そう思ったとたん・・・ボクは自分が道に倒れていることに気づいた。

 ・・・・・・ボクはゆっくり起き上がり、神主さんに謝りに行った。

 「はは、坊主。お前も黒猫様にあったかや?」と、言われた。「黒猫様?」と、聞き返す。

 「黄色の目をした黒猫様のことだがや」

 ああ・・・うん。会いました。と、叫んだ。

 「それで謝りに来たんだな。人間やめてみてどうだった?」

 「怖かった・・・」

 「そうじゃろ、そうじゃろ・・・その気持ち忘れるなよ」

 はい。そうつぶやいた時、ボクは大泣きしていた。

 

 ps:完全な作り話かもしれない

 あい

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2012/08/11 10:15
黒い猫と白い猫 どっちが好きかと聴かれたら
私は黒猫が好き^^
真っ黒な顔に光る黄色い2つの目
惹きつけられますよね〜
猫はあの世とこの世を繋ぐ生き物
だからでしょうか?
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2012/08/09 23:28
なんだろ、何故か優しい気持ちになるお話ですね。
ありがとう^^
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2012/08/09 07:06
すごくなんかほっとする話でしたね

猫の話素敵です

おっと行ってきます
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2012/08/09 01:47
作り話かもしれない そうでないかもしれない (*´∇`*)

優しい話だね^^ 



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