Nicotto Town



盤上の夜

今年、東京創元社から出版された宮内悠介さんの短編集。朝日新聞に本の紹介があり読んでみたいと思った本。
SFというよりは、人間の魂のミステリアスな物語です。

収録されているのは
「盤上の夜」
「人間の王」
「清められた卓」
「象を飛ばした王子」
「千年の虚空」
「原爆の局」

ちょっとだけ粗筋を紹介します。
「盤上の夜」
中国で四肢を切断され見世物として囲碁を覚えた女性。彼女が盤上で追求したものとは・・・
第1回創元SF短編賞に応募し選考委員特別賞となる山田正紀賞を贈られ、2010年に創元SF文庫より刊行された秀作選アンソロジー『原色の想像力』に同作が収録された。
「清められた卓」
麻雀の公式戦の卓を囲む新興宗教の女性教祖、医師、プロの雀士とアスペルガー症候群の少年。女性教祖との勝負により清められたものとは・・・
「象を飛ばした王子」
将棋のルーツとなるインドのチャトランガ。そのルールの体系化にこめられたものとは・・・

宮内さんの語り部としての実力が遺憾なく発揮されていて、第147回直木賞候補となったのもわかる気がします。
ゲームが題材であるだけに、ゲームの知識がないとつらいかも。




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