Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


琳派・若冲と雅の世界展


チケットが手に入ったので、横浜そごうへ
「京都細見美術館展Part II 琳派・若冲と雅の世界展」
(二〇一二年五月二十六日─七月十六日)をみに。

若冲、酒井抱一にひかれて出かけたのだけれど
酒井抱一の弟子に当たる鈴木其一が特に良かったです。
《紫陽花四季草花図》紫陽花をメインに、ススキ、水仙など
四季総ての花で幻想の花園を作りあげている。
まるでこれこそがこの場の真実であるかのように。
現実を集めた幻想。幻想と現実が日々接しているということ。

ほかに渡辺始興《簾に秋月図》
満月とススキと桔梗。
ほぼ左半分に簾があり、
月もススキも桔梗も半分ぐらい簾ごしに、
横縞の茶色い世界から透かしてみえ、
右半分の隠れていない側と対比されているようでもある。
おぼろげにみえる世界とはっきりみえる世界。
それは現実と幻想を具現化しているようだった。
それは現実が幻想だということにもなるのかもしれない…。
いや、絵という媒体が本来、幻想に近しいのだ、ということなのか。
だがそれをみている現実のわたしが…。
ふたつの行き来する境界をやさしく差し出してくれる絵だった。




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