Nicotto Town


おうむたんの毒舌日記とぼうぼうのぼやき


呪縛の家11 舞子14才加奈子11才両親の事故1

祖父が早く亡くなり女手一つで父を育て上げたことを、祖母は舞子が小さい時から、繰り返し聞かせていた。祖父の会社を引き継ぎ祖母は父を大学に入れたことを自慢して憚らなかった。父を社長にして自分が会長になり悠々自適に暮らすのが、当時の祖母の希望だった。父に箔をつけるために祖母は父を大学に進学させた。
「女手ひとつで息子を一人前の跡取りにするためにどれほど苦労したことか」
祖母は孫の舞子にちちの自慢話を延々ときかせた。そして最後の締めくくりはいつも同じだった。
「お前たちの母親が大事な跡取りをたぶらかして、かすめとっていったんだよ」
祖母は、舞子の母に聞こえるのを全く気にしていなかった。
「あげくに、お前たち母親は跡取りさえ生めなかった」
「結局、結婚して出ていくお前たちじゃ、せっかく私が大きくし会社もすべてぶち壊しだよ、恐ろしい女だよ、お前たちの母親は」
あふれる憎悪に子供だった舞子と加奈子は、うなだれていつ尽きるともない話を聞いてるしかなかった。
一度だけ舞子が母をかばう言葉を発したことがあった。しかし、それは火に油をそそぐことにしかならなかった。激怒した祖母は母のしつけがなってないと、母を罵った。
大学で出会った両親が結婚するのを、祖母が許したのは、母が当時珍しかった女子大学を卒業したからだ。お嬢様大学出身というステータスがあったから、両親の結婚をしぶしぶ認めたのだ。
母と祖母の関係が年をおうごとに悪くなっていくなかで舞子と加奈子は育ったのだ。最悪の嫁姑の関係といって過言でない状態の中で父が家を出ることができなかったのは、背負ってる会社と、祖父亡きあと女手一つで大学まで出し、父のために会社を守り抜いてきた祖母への負い目があったからに違いなかった。母を庇えば庇うほど、祖母への憎しみを増すだけだった。結局、父は仕事に逃げ、家にいることが少なくなった。
お嬢様育ちの母自身、強い性格でなかったから、加奈子を産んでから精神のバランスを崩していった。そんな母を家の恥と罵り、祖母は、母の実家に母を返さなかった。そんな中で舞子が加奈子を育てたといっていいかもしれない。崩壊した家族の中で、姉妹は必死に耐えていた。そんな時、事故は起こったのだ。

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2012/05/22 22:55
>トシraudさん
正直いえば、ドン引き物の話になってきている気がしてました(^^;
楽しみにしてもらえるとなんとか、書いていけそうです。
ほんとどこへいくんだろう、このおはなし。。。(すでにお話が勝手に暴走
始めてる気がします←無責任w)
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2012/05/22 21:56
 タイム・ラインも複雑になって、どうなんですか?ぼうぼうさん初の本格長編になりましたね!!!明らかに新境地だと思う、毎日すっごい楽しみです。!、iPhoneでDLして読めたらいいな!とか思うwww 一年二年三年って大河小説ないなったら嬉しいです^^



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