Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


金環日食 その2


5月21日の朝の金環日食は無事みれた。
 そういえば、ずいぶん昔に日食をみたような気がしてならなかった。あたりが暗くなって、太陽がかけて…。調べてみたが、小さい頃までさかのぼっても、東京近辺でみれる日食の記録はない。空の暗さはたとえば、台風の時の空の記憶だったのかもしれない。雨雲が出ているのに空が明るい。天気雨の速度がはやい。さっきまでたたきつけるような雨で、真っ暗だったのに、もう明るい…。小学生だった。全校閉鎖となり、急いで帰ってきた空のくらさと明るさ。それと月食がまざっているのだろう。月食なら何回かみているから。けれども、なぜか、日食にはノスタルジーが感じられた。前世のとか、そんな話ではない。小さいころ、部屋の電気を一心にみつめたあと、瞼をとじる遊びをよくしていた。まぶたをとじると、残像がまなうらをおよぐように移動する。金色のクラゲのようだった。わたしはみあきることがなかった。とじた目に、およぐそれをいつまでもみていた。メガネごしにみるそれは、あのまなうらの遊びの世界に似ていたのだ。みえるだろうかと暗い視界にひかりをさがす、わくわくする感じも。だからノスタルジーを感じたのだった。




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