咤枳尼天を祀る社寺 法伝寺 弐
- カテゴリ:その他
- 2009/06/21 22:49:06
咤枳尼天法を修する者は神通力を得て、現世において栄華福徳を享受し、諸願成就出来る代りに、自身の臨終に際して、自己の人黄を咤枳尼天に捧げることを誓約しているともいう。 天皇が代替わりをする儀式の即位灌頂においても、大日如来の印(智拳印)とともに咤枳尼天の明呪(みょうしゅ真言)が唱えられていた。史実では十四世紀の南北朝合一から一本化されてからの後小松天皇から明治天皇の父孝明天皇の代まで、即位灌頂の咤枳尼天咒は唱え続けられた。明治になって皇室行事が全て神道化されたため、密教系の即位灌頂も廃止された。
参考文献 『怖いこわい京都、教えます』入江敦彦 新潮社
『図説日本呪術全書』豊嶋泰國 原書房
『天台密教の本』学研
お断り
ダキニのダは咤の俗字体(つくりのう冠が無いもの)が正しいのだが、PCでは表示できないので、咤の字を使う。