紅椿の咲く頃に
- カテゴリ:自作小説
- 2012/05/12 16:16:58
最近、この辺である噂話をよく聞く。
そう。よくある怪談話の類だ。
私は幽霊とかそういうものを信じていないので面白半分で聞いていた。
ガーデニングをしている家の話だ。
とある家の主人が夜遅く帰ってきて、ふと自分の庭を見ると、小さな少女が花に水をやっていたらしい。もちろん知らない子だ。そんな子に花の世話をしてもらう謂れも無かった。
その主人は花の世話が好きな近所の女の子が気紛れに自分の庭に入ってきたのかと思っていた。
「世話をしてくれてありがとう」とだけ主人は少女に言った。
「君のおうちは何処?」主人は少女に問いかけたが、少女はペコリと頭を垂れて、それから去ってしまった。
それから数日、その少女は主人の庭に現れて、いつものように花に水をやっていた。
主人はさすがに悪いなと思い、その少女の親に礼に行こうと考えた。
ある日、いつものように花の世話をしている少女に声をかけた。
「いつもありがとう。ところで君の親は何処にいるのかい?家は何処?一度お礼に行きたいんだ」
少女はいつものようにニコッと笑い、頭を垂れた。そして、いつものように何も喋ることは無かった。気づけばそうだった。主人は一言も少女と言葉を交わしていない。
少女は何も語りはしなかったが、いつも感謝と言わんばかりに頭を下げた。
頭を下げた?いや、それは頭を下げたというか、地面を見ているという方が表現としては相応しいかもしれない。
少女は何かを訴えかけるようにずっと地面を見ていた。
地面。この家の主人の庭。
ここに引っ越してくる前に、昔この辺で子供を狙った通り魔が多発していたと聞いた事があった。犯人は捕まったのだが、未だに遺体が見つかっていない子供が居るとも聞いた。
目の前の子供はもしかしたらその犠牲者なのではないかと思うと、主人の顔に冷や汗が流れた。
この子が地面を見ているのは・・・、と思った瞬間、ナニかに足に掴まれたような感覚に陥った。
その恐怖に耐え切れず、恐る恐る主人は足元を目をやった。
地面から奇妙に這い出た灰色の手が自分の足首を絞めるように掴み、土から浮かび上がった土気色の子供の顔がこちらをじろりと睨んでいる・・・。
その主人はその場で気を失った。翌日、目を覚ました主人は警察に電話し、自分の庭を調べてもらった。
主人の予想通り、そこで通り魔の犠牲となった少女の遺体が見つかった。それ以降、あの花の世話をしていた少女は現れることは無かった。
「って、聞いてるのー??」
赤髪の少女に例の噂話を延々と聞かされている。
彼女は紅椿の化身のベニだ。
「私の武勇伝!紅椿の咲く頃に!」
咲く頃に、と言ってももう5月だ。とっくに椿の時期は過ぎてるじゃないか。
ベニは自信満々に武勇伝?を語っていた。しかし、これじゃあまるで怪談話だ。
え?眼の前にいるこのベニという名の少女?
そう。お察しの通り、この話で出てきた花の世話好きの女の子だ。
人の家の庭に忍び込んでは花に水をやったり、時にはイタズラもする。
庭の物が無くなったり、場所が変わっていたりするのはきっと、このベニの仕業だろう。間違いない。
「でも、ベニ、今回は良い事をした!迷子の子供の魂を見つけてあげたっ!」
そう。通り魔の犠牲となった子供はこのベニとは違う。ベニはむしろ、庭の主人にここに子供が埋まっていると言うことを伝えたかったのだ。
しかし、最後は庭の主人を殺しかねない雰囲気だったぞ・・・。
「そう。怪談は恐ろしくないといけない。夜の闇の世界は私達の領分。だから、恐れ敬うのだ人間どもー!」
まったく。いつものように厨二病な奴だ。最近やったゲームの影響を受けてるみたいだね。
「だから・・・、ベニも皆の人気の怪談になりたいのっ!!」
結局、こういうオチですw
皆さんの庭の花に水をやっている少女が現れたら気を付けた方が良いかもしれない。
そう。その庭の下にはもしかしたら、彷徨える子供の魂が眠っているかもしません・・・・。
にほんの まくどなるどは めっちゃ うまいですw
>まゆさん
ベニは、基本的に構ってあげると喜びますw
そして、いくらでもサービスしますw
>じょーさんw
そう簡単に口説けるかな?
ああ。一応、小学生くらいの年齢設定だから犯罪にならないように気を付けてねww
僕の空想から生まれたベニがそうだから、
僕の事を言っているようなもんだねw
椿の化身・・・椿植えてないと来る確率下がるのかな~;
「まったく。いつものように厨二病な奴だ。最近やったゲームの影響を受けてるみたいだね」
・・・これ、まゆほんの事??(。・ω・。)
きんちょう~w
こわい~~~www
ぶるぐ またよんてね
こちらこそ おおきに~。
げんき よかった。
>あきさん
奴は放っておくと勝手に動きますw
それは怪しいな。ベニを派遣しようかw
>inさん
どういう設定だろう・・・w
とりあえず、ベニというまゆほんのサブアバが騒いでいるだけですw
今まで分かっている事といえば、
・自称、紅椿の化身という女の子。
・椿のメガ化を望んでいた
・人の庭に現れて、イタズラするらしい。水もやります
・姉妹に雪椿のユキ、青椿のルリが居るらしい
・魔法少女に憧れる。怪談にも憧れる
・誰かの心の中の住人?だったり
うーん。書けば書くほどとりとめがないですねw
どういう設定か今度教えてください^∀^!
あぁ、マンドラの植えてあるとこが怪しいよねww
絶対下に何かが・・・・・www><
おおきに~。
きのう おかさん と にほんご はなすので あたし きょ とても げんき。