自作小説 呪縛の家その3
- カテゴリ:自作小説
- 2012/05/12 00:45:28
メールを受け取り、夫との生活を捨てて、家に戻って数日が経過した。
「お姉ちゃん、お義理兄さんがいらしてよ」
加奈子の声は喜び踊っていた。舞子と夫の修羅場を楽しみにしていることは手に取るようだった。
あの赤く染まった部屋のドアを即座に閉めて以来舞子は、客室で過ごしていた。
いっそ、妹とともに狂気に陥ってしまおうか?しかし一方で正気(らしい)舞子が、それを止めるのだ。そんな数日の葛藤から、舞子をノロノロとベッドから剥ぎ取り、「来客室」へ重く足を動かした。夫はすでに舞子の中でも「客」なのだ。しかし、パジャマを着替えるという考えは全く思いつかなかった。思考停止。
「お待たせ…」
最後まで言えなかった。夫は義理の両親といっしょだった。
「舞ちゃん…」
絶句しながら声を絞り出したのは夫ではなく義理の母だった。それが不思議で私は顔しかめた。義母なぞがなぜ嫁の心配をするものか?そもそも、そこから舞子には理解できなかったのだ。
「ご両親まで連れてくるとはね」
舞子の口から心の叫びと正反対の皮肉な言葉がスラスラ出る。違う。これは私じゃない!しかし舞子の口は意思に反し続けた。
「親付きでないと話し合えないわけね、あなたは」
そういう舞子の姿を鏡が舞子の横目に写した。まるで計算されたような場所に鏡は置いてあった。心の正気が凍りつく。鏡の中にいたのは祖母だった。私は私ではないのか?血が脈々と受け継がれているだけの存在なのか?途端に思考が溢れ歪み、気持ちが乱れる。それが舞子の正気の仕業であると気付いたのは無論加奈子だった。
「姉は疲れています。しばし休息を実家でとらせていただきたく思います」
(違う、それは違う!)声にならぬ叫びは、夫には届かなかった。
静けさの攻防がしばし続いた。舞子の一部は心で叫び続けていた。しかし、声なき声を聴く者がいないのは、嫌というほど思い知らされている。誰も気づかない、加奈子を除いては…。
舞子の状態は三人には常軌を逸してると映った。加奈子にしばらく舞子をお願いすると言い残し帰って行った。そうなるのは舞子にはわかっていた。
「お姉ちゃん」
三人の後ろ姿を遠くに見つめながら加奈子は言った
「結局、あの人達にお姉ちゃんを理解するなぞ無理なのよ」
舞子は再び敗北感でうなだれる。
「あの人達はお姉ちゃんの救難信号が視えなかった」
そして満面の笑みで言う。
「私はわかった。私がお姉ちゃんの助け舟なのよ、さっさと私の救助にすがりなさい!」
それは加奈子ではなかった。加奈子の姿の祖母がそこにいた。。。
ここに登場するモデルは実在しいました(亡くなりましたが
その強烈な個性はお話にでもしない限り伝わらないかもです^^;;;)
←天国(にいるかしらんが、おそらくあなたのおかげでできた作品
です、感謝してるんですよーとか言いつつ、この、年令になっても、この世
から旅立って数年たってるのに、怖いんだなぁ、これがwww)
わるいばあさまは
エクソシストを呼んで退治
それとも祖母自身は、権力に君臨した人なのか。
想像する方向を間違うと、とんでもない方に進んでしまいそうです^^;
さ、続き続き^^
私は素人ですが、しいて言うならもう少しナレーターを
増やしてみてはどうでしょうか?
でも、祖母の存在感がいないのに凄く伝わってる感は
いいと思いますよ(●^o^●)
時系列の説明がなくてわかりづらかったんですね。
ちょっと書き足してみました。
今のところ、順番に話は進んでいるんですが、それを話しの中で
わかるように表現せねばですね。
>るうさん
コメ感謝です。姉の脱出は失敗のようです(←展開は書いてる自分にも
さっぱりわかりません。暗がりの中歩いてる気分です(^^;。書いてるうちに
骨格がバラバラと降ってくる感覚を待ってるんですが^^;;)
それに姉妹は捕まっているのでしょうか???展開が気になります。
なぜ、両親と嫁さんを迎えにいったのか、そのいきさつも気になるw
(え、、、っと、だれがどうしたのか、順序が、お話の流れを整理してもらえたらいいな。。LOL)