Nicotto Town


ボーヤのブログは、一日にして成らず ^o^;


飯島、研修中だってよ



【前回までのあらすじ】
人生という名の深い森で迷い、先が見えなくなってしまった、飯島君(22歳)。 そんな彼をはげますべく、
金銀ボーヤは、エールという名のメールを送り続ける。 しかし、その甲斐むなしく、飯島君は会社を辞めて
しまう…。 それは、終わりと思われたが、始まりである。 素晴らしき人生の始まりである。 そう!飯島君は
素晴らしいという名のカフェ、『 トレヴィ庵 』 に たどり着いたのである!


「どぉーも~、金のボーヤです~」
「こんばんは、銀のボーヤです~」

「ついに、『飯島青年物語』 は、最終章ですよ~」
「そーですよ~、泣いても笑っても、これで終わりですよ~」

「そーですよ~、履いても洗っても、これで終わりですよ~」
「そーですよ~、好いても嫌っても、これで終わりです~」

「と、言うわけで、メル友の飯島君のご要望により、主人公の飯島青年を格好良くするんでしたね」
「うん。 飯島青年は、じつは魔界のプリンス(王子)でした!という設定にしたんだよね」

「うん。 超 カッコイー し!」
「オイラも、一瞬 そう思ったんだけど、なんだか間抜けな気もするんだよねぇ…」

「え! 何を言う、銀ボー! 泣く子もだます魔界のプリンスが、間抜けなわけないだろ!」
「だって、そんなお方が、バンパイアごときに噛まれるだなんて…」

「あ、そのこと?」
「うん。そのこと!」

「それはね、研修期間中だからだよ!」
「え? 魔界のプリンスが、人間界に研修に来てるの?」

「そうだよ! 研修に来て、自動車の免許を取ったり、簿記の試験を受けたり、料理の学校を卒業…」
「ちょ、ちょっとまって! ねぇ? それが、あとで魔界で役に立つの?」

「大いに役立つよ! 昔から、”立つも立たぬも、王様の席” って、言うでしょ!」
「言うっけ? でも、まぁ、なんでも勉強しておくことは いいことかもしれないけど…」

「だろ? だから、会社に就職して、少しお金が貯まったら、夜間の魔法学校へも通おうと思ってたん
  だから!」
「え! 魔界のプリンスが、魔法学校へも通うの?」

「そうだよ! さらに、海外留学まで考えてるんだからね!」
「え? 人間界に来ている時点で、海外留学みたいなものだけど…」

「とにかく、のちのち立派な魔王になるために、いろいろ学んで帰りたいわけ!」
「それはいいことだけど…。 でもさ、やっぱり、魔界のプリンスとあろうお方が、バンパイアに噛まれる
  だなんて、無防備すぎると思うんだよねぇ…」

「あ、そのこと?」
「うん。そのこと!」

「それはね、研修期間中は、魔界の記憶を消されているからだよ!」
「え? 記憶を消す必要があるの?」

「あるよ! プリンスのままだと、そこら辺を歩いてる子どもを、食べたくなっちゃうでしょ!」
「ひ、ひゃー!」

「ね? だから人間界にいるときは、飯島君として、ほのぼの暮らしているの!」
「そ、そうだったの? もし、本物のプリンスなら、バンパイアに噛まれたりしないよね?」

「しないよ! もう、背後に殺気を感じた時点で、グーパンチだからね!グーパンチ!」
「え?グーパンチ って…。 強いのかな、それ?」

「でも、不覚にもバンパイアに血を吸われてしまったので、バンパイアに特殊な能力が備わります!」
「え? どんな能力だろ?」

「今まで、朝起きられなかったのに、起きられるようになったり!、甘いものが食べられなかったのに、
  食べられるようになったり!」
「おぉ~、かなり得しちゃったねぇ!」

「さらに、飯島君も、夜更かしできるようになったり!、お酒を飲めるようになりました!」
「え? 飯島君は、血を吸ったわけじゃないのに…?」

「突然変異ですよ!」
「え? なんで?」

「と、言うわけで、苦手を克服したバンパイアと飯島君は、力を合わせて数々の困難に立ち向かいます!」
「え? どんな困難だろ?」

「膨れ上がった、カフェの赤字をなんとかしたり…」
「あ、そうか! そこで、飯島君の簿記の資格が役に立つんだね!」

「そう! しかも、今まで夜しかやってなかった店を、昼間から営業したり…」
「あ、そうか! 店主のバンパイアが、朝起きられるようになったから!」

「そう! しかも、出前まで始めます!」
「あ、そうか! そこで、自動車免許が役に立つんだね!」

「大正解! さらに、オイラが書いた食べログが評判になり、行列ができるお店へと発展します!」
「ねぇ? それは、ちょっと でき過ぎじゃない?」

「だ、ダメかな?」
「ダメではないけど…」

「ダメで元々、こんな感じのストーリーを書いて、あとで飯島君に送ってみようよ」
「そうだね。 気に入ってくれるといいけどねぇ」



【補 足】 飯島君と、飯島青年の違いについて
金銀ボーヤが、最近 元気ない飯島君をはげますために書いた 『飯島青年物語』 の主人公が飯島青年で、
年齢、性格、容姿がほとんど似ているため(さすがに飯島君は、バンパイアに噛まれたことはありませんが)
金銀ボーヤは混同して、物語中の飯島青年のことも飯島君と呼んでしまっています… ^^;

アバター
2012/05/07 23:03
くまきちさん
飯島君は(カッコイイかは別として ^^;)、意外に努力家です。 ですから、自動車の免許を取ったり、
簿記の資格を取得したり、料理の学校を卒業したりしています (あれー? 飯島青年と同じー?)。

では、また、おもしろそうなエピソードが思いついたら、続編を書きますね ^^;

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2012/05/06 23:56
みん♪さん
”立つも立たぬも、王様の席” は、自分でも もとの歌を思い出せぬまま書いていました ^^;
先ほど調べたところ、百人一首の有名な歌の一部と判明いたしました!

これやこの 行くも帰るも別れては 知るも知らぬも 逢坂(おうさか)の関  蝉丸 (第十番)

”立つも立たぬも” ではなく ”知るも知らぬも” でした! 全然、違いましたねぇ~ ^o^;
アバター
2012/05/06 23:16
くりにゃさん
飯島青年物語は、最終章と言いつつも、また何かおもしろい話を思いつたら、
続編を書くかもしれません…。

飯島青年は登場しませんが、あと一話 おまけの話があったりします ^^;
アバター
2012/05/06 13:20
そっか。
飯島君を励ますために、
飯島青年という魔界のプリンスを主人公にしたお話だったんですね~^^

そして、
カッコイイ飯島君本人は早起きできたり、免許を取れたりできたんでしょうかね~^^;

私ももう少し続編が読みたいですww
アバター
2012/05/06 13:20
o(〃^▽^〃)oあはっ♪
”立つも立たぬも、王様の席” ??こんな諺あったっけ?^^;
飯島青年はとにかく修行を積んだってことですよね(*≧m≦*)ププッ
アバター
2012/05/06 02:48
おもしろかったです♪

アバターから純粋無垢な青年かと思っていたら、実は魔界のプリンスだった
飯島青年の物語はこれで終わりなんですね。
まだ続きが読みたい気分だけど・・・^^;
次回作をまた期待してま~す。



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