映画「アーティスト」
- カテゴリ:映画
- 2012/05/04 23:08:45
本日見てきました。
ストーリーは単純、時代に取り残され落ちぶれる元スター男優を好きだった可憐な少女が、大女優に出世し、陰ながら彼を援助し、最終的に彼を映画の世界に復帰させるというラブストーリー。映画会社社長に『彼と共演じゃなきゃ私も降りるわ。これは脅迫よ』と主人公の復帰を掛けあうヒロインが確かに可愛かったです。
こういう話はたまにあるのかな?
実際 バスター・キートンは2度の離婚とアル中でダメダメになっていた時見舞いに来た20歳以上年下のファンと結婚、妻に支えられ端役で映画復帰、再評価されたらしい。妻は女優じゃなくて貧しいダンサーだったけど。
映画の面白さはストーリーよりも演出にあると思います。
まず、あれ?と思ったのが、最初に結婚している主人公ジョージの妻が夫の写真にずっとラクガキしていること。夫への不満がラクガキという行為で表現されてるんですね。
そうやって見ると、トーキー映画について話をしている時、映画会社の社長が煙で見えないくらい煙草をスパスパ吸ってるのも。レストランで主人公とヒロインの席が背中合わせだったことも登場人物たちの心理が見事に表現されてます。頻繁に出てくる映画看板のタイトルも意味ありげです。
特に面白かったのが主人公と女優になったヒロインの再会シーン。
妙に人が行き交う階段の踊り場で、2人が話す間ピタッと人通りも途絶え、別れると人も動き出す。主人公は階段を下り、ヒロインは上がる。
あれは<人生の階段>なんですね。
サイレントもうまく活かされてます。
わざと何を話してるのかわからないシーン有。一体何を言ったのかとっても気になります。
この映画がアカデミーを取った時、「時代に取り残される不安」が映画関係者の共感を呼んだというような説明がされたような気がしますが、まるっきり そういうこともなく 映画としてちゃんと評価されたのだと思います。
後で思い返して、ああそうだったのか!って感慨にジーンとかする映画って流石だなって思います。
こんな映画も見てみたいですね。
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なかなか充実してるお休みですね~
こちらは、ついつい、お家でねてしまっています(笑)
考えさせられる映画のほうが話が広がったりします