Nicotto Town



お涼の活躍14(忍者物語)34箸休め2


後で聞いたら、その話を聞いたので仕方なしに
与一は女郎を買える金を少し多いと思ったが
三人に渡したそうだ。


正太がぶっちょう面で
佳代を自分達の部屋に呼んで戸を閉めた。


お涼は知らんふりをして、
佳代の続きの夕食の支度を始めた。


佳代の泣き声聞こえる。


与一が入って行って、
「その辺にしろ!」と怒鳴っている。


夕食が終わると正太が
飲みに行ってくると言って出て行った。



「おとっつあん、止めて!」と佳代が言う。

「行かせてやれ!お前が正太に恥をかかせたんだろ!」とにべもない。


与一も金をとって、半纏を着こんだ。


「お涼、左官屋に話をつけに行ってくる」と言うと出て行った。


佳代は子供だきながら、ひっくひっくと泣いている。


お涼は「お前が赤ん坊を人に預けて、
木の登って見て居たのだけなら兎も角、

またの中まで見せていたんなら、
正太の気持ちも考えておやり」と窘めた。


「でも、だから、女郎屋にみんなを連れて行くと
言うんだもの」とつつーっと涙を流して上目使いに見た。


そんなもんで私の同情をひこうとしたってねぇ・・・と
お涼は佳代を見た。


「馬鹿だねぇ、お前は正太にそうしなきゃ、

引っ込みが付かなくしたのは自分じゃないか。」


佳代は口をへの字に膨らませている。


お涼はまだ納得がいかない佳代の前に
膝を合わせて言った。


「佳代、正太が前に話していた

女郎の鬢付けの匂いがきついと言う話を

覚えているかい?」


佳代はうなづいた。


「何で女郎達は鬢付けをたくさんつけるか解るかい?」


佳代は首を振る。


「何人も客をとっても
髪が乱れないようにだよ。


前の客との乱れた姿を

次の客に見せないようにだよ。


此れが最後の客だとすると
女郎は初めて髪をほどく。


それまではあんたが今日初めての客だよと

見せる為にきつく髪を結って

簡単にほどけない様に

鬢付けをたくさん縫って固めるんだよ。」


それから一息ついて、少し横を向いて言った。


「父さんが女を買って来た日は、
匂いで解るんだよ。


次の日もそんな匂いで
仕事場に行かせられないからね。


黙ってお湯を沸かして、
髪や体を自分で洗えるように

用意してあげるんだよ。」


「良い女とはそう言うもんさ。

其れを受け止めてあげられるほど、

正太をすいてやんな。


正太に恥をかかせたままなのは

佳代のここが問われるんだよ」と
下腹をつついた。


「肝だよ、肝。女の肝には、

知っていても知らない事にする器が

入っているんだよ」


それから、さらりと椀を片づけながら、


「正太が女郎屋に行くのを良いよ、
言うんじゃないんだよ。


行ったどうかも知らない事にするんだよ」

と言った。


佳代は昔、お涼が父さんが遅くなっても帰って来ない日は
お湯を沸かして

父さんの帰ってくる少し前に
布団に入って寝たふりをしているのを
思い出した。



次の日八重さんが佳世の所に
与一と正太が仕上げの仕事をしている時に来て


昨夜、健三郎さんに奥様から、
お給金を渡し忘れていたとお金が出たと

言いに来た。


自分にも出た様で、

反物を買ってもう一つ着物を作る様にと
言われたとかで

佳代に作って貰いたいので一緒に

反物を選びに行って貰えないかと言った。


夕食の時に佳代が生唾を呑み込むように

まるで芝居の台詞の様に
健三郎さんに給金が出た話をした。


八重が反物を買いに行く道すがらに、

健三郎さんにも息抜きがさせたいと

言っていたと話が出たと話した。


「正太さんも健三郎さんと仲が良いんだから、

どっか、飲みに行ったら、
少し遅くなっても、私、先にねちゃうよ」


いつも正太と呼び捨てなのに、
初めて「さん」が付いた。


佳代は急いで食事を済ませると
子供を抱いて部屋にこもってしまった。


内壁を塗って仕上げの内装もできて、
襖もはまって
釉が塗ってある外壁がある立派な部屋が出来た。



その夜、字源兵目当てもあるのだろう、
いち早く開いてにぎわっていた女郎屋に入る
4人の姿があった。


与一が寝た所で、お涼がおもむろに起きて、
正太の為に囲炉裏の鉄瓶にお湯を沸騰させておこうとしたら
佳代が起きてきた。


「いいよ、おっかさん。私がするから」

「そうかい」と言うとお涼は寒いと言った風に
大げさに手を袖に隠して震えて見せて部屋に戻った。


お湯を沸かし終えると佳代は部屋に戻った。


耳を澄ましていると正太が帰ってきて、

其のお湯を使っている音がした。



★此れは削る予定の部分でした。

GWと言う事で平和な日常の部分を削らないで入れて見ました。

過去にも沢山のあらすじと人物紹介以外の部分は削りました。

大体はお涼と寛太と夕奈と彩夜の恋の駆け引きみたいな部分です。

14歳15歳16歳17歳の男女の旅です。

色々在るだろうと思いました。

削ったので解り憎い所が出来たけど。

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2012/05/02 18:10
こんにちは。藤本です。

『のんびり♪ お水&STP★サークル』の掲示板に、皆さんに読んで頂きたい事を書きました。
よろしくお願い致します><。
http://www.nicotto.jp/user/circle/articledetail?a_id=1693659&c_id=144733
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2012/05/02 14:50
日本に長い事「赤線」がありました。
其処から先は子供が入っては行けない「売春街」です。

今でもオランダにある「ガラス窓の女」です。

オランダでは売春は今でも合法で、国が管理してます。

日本では豊臣秀吉が場所を作ってそこでときめたようですが、

外国でも神殿売春が在る様に人々が多く集まる場所に売春宿が在った様です。

また、巫女、白拍子から、旅芸人が出たように、旅芸人が難癖を付けて通さない役人が豪商の相手に

売春をしたようです。

私の家から歩いて行ける頃に子供の頃に「赤線地帯」がありました。

今は風俗も子供が行ける場所にありますし、マッサージと書いて在りますが、

住宅街にできました。

どうなんでしょうねぇ。

「赤線」が在った頃は「性病検査」が義務付けられてより、

「淋病」等の性病にかかった女性は通院を義務付けられて

治るまでお店に出れませんでした。

女性の職業が其れほど無かった時代は、生活の糧でもありましたし、

父親が病気になると家族の為にと言う事もありました。


後忍者村と親を亡くした子供場合ですが、

親類縁者無い場合は、近隣の裕福な家に働ける年齢なら、

10歳位でも、雇って貰いに近隣の人が連れて行きました。

女の子は年齢にもよりますが、そう言う店に連れて行かれたりしました。

其れより幼い子は寺の小坊主か、寺も断られるとほおって置かれて飢え死に

後は寺社に連れて来られると、そう言う村を知って居る寺は預けました。

未だと傭兵養成村とでも言いましょうか。

手に職をつけるみたいな殺されるまで生きる場所です。

寺が武装僧侶を戦国時代に作っていた戦国時代ですし、

平安時代は税金をくまなくとる為に領地が細かく区分されたために

其れが戦国時代の初期の基礎だと思いまれます。

其の領地を守る為に戦国時代は各々が武装されて行ったのでしょうが、

戦国時代の後期の甲賀、伊賀となる前は

意外と緩やかな時代でもあったので、

武士の妻以外に農家も女性の発言権も強かったのも

面白いと思います。
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2012/05/02 12:34
箸休め1~2まで読ませていただきました

着物ってそうらしいですね^^穿かないとか

いつの時代の男子も同じです

通称「男のロマン」でしょうか?

行くのを知らない不利をして、そっとお湯が沸かしてあって

寝たふりで何も聞かれなかったら・・・

逆に何か「埋め合わせを」と考えてしまいます(;・∀・)

その逆に行くなとか、行った後で罵られると、反発してもっと行ってやろうと想います^^

でも・・ほどほどにして、基本は家族を忘れぬように・・・



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