Nicotto Town



天使のお迎え 7・・・え、もうそんなに???



ばきばきばきっっっっ!がらがらどしゃんっっっ!!!

「や・・・やめてくれええ、部屋中ががホコリだらけになるうううう!」

ニコットタウンの郊外(らしい)、場所はよくわからないけれど、
とにかく、誰かの部屋である。

「ふざけんじゃないわよ!だったら掃除しろっての!」

小さな身体で目一杯の力を振り絞りながら、
くまぬいが、叫ぶ。

「仕方ねーだろ!まだ引っ越してきたばかりなんだから!」

これから組み立てようと置いてあったのか、組み立て式の
和格子衝立を蹴倒し、ポインセチアの鉢を放り投げ、
紺座布団をビリビリに引き裂き・・・。

「・・・なんであんた、よりによって、こんな凶暴なの、
さらって来たのよ!!!」

逃げまどう黒マントの男を、腕組みをしながら仁王立ちに
なっていた、赤マントの女がジロッと睨む。

「だって、ウェディングベア、捕まえてこいって・・・。」

「だ~か~ら~、相手を見て行動しろって言ってんの!」

部屋を縦横無尽に駆け回り、捕まえようとしても噛みつこうと
するので、部屋のなかは、しっちゃかめっちゃかである。

「何くっちゃべってんのよ!アタシを怒らせたら怖いんだからね!」

凶暴な獣と化した、花嫁ぐま、アンジェ、もはや被害者は
どっちだ・・・!?という雰囲気になっている。

カポック陶器鉢を庭先に放り投げ、くまぬいは肩でゼイゼイ
息も荒く毒づいた。

「とっ・・・とにかく、ゼェゼェ!喉乾いたわ!なんかちょーだい!」

赤マントの女が、部屋の奥に向かって言った。

「ボヤックン、なんか飲みたいってさ!」

「あらほらえっさっさ~♪」

ノンビリと口ずさみながら、緑のマントの男が、
盆にトロピカルジュースを乗せて運んでくる。

「何だよ、バカだねえ、そんなにサービスすることもないのに!」

文句をいいつつ、アゴをしゃくって、くまぬいに差し出させる。

「あんたさ、それ飲んだら、さっさと帰んな!」

トロピカルジュースを受け取って、一気に飲み干したアンジェ、
横目でバカにしたように、フフンと鼻を鳴らした。

「勝手にヒトをユーカイしといて、帰れですって!?」

そして黒マントの男に向き直り、ひとこと。

「帰れって言うからには、とっておきのお土産を用意してあるんでしょうね?」

「そんなバカな!土産なんてあるもんか!」

渡り廊下の片隅から、黒マントの男が叫ぶ。

「ゆ・・・ユーカイされといて、なんだその態度は!」

「ユーカイしといて、何なのよ!そのタイド!」

くまぬいはアッサリ切り返すと、リビングの隣の部屋を覗き込んだ。

「あらあらまあ、帽子にドレスに靴に・・・たくさんあるじゃない~♪」

今度は赤マントの女が、焦ってアンジェの前に立ちふさがる。

「バカ言うんじゃないよ!せっかく分捕ってきたお宝を!」

「何よ、それって、盗んだってことじゃない!?」

ボヤックンと呼ばれた緑マントの男が、割って入る。

「ちがうよ、くまぬいちゃん。盗んだんじゃなくて、くれくれって
追いかけたら、くれたんだよ♪」

くまぬい、またまた鼻をフフン。

「アタシ知ってるわ。それって、クレクレクンっていう、ドロボーでしょ。」

「泥棒じゃないよ、プレゼントして貰ったのさ。」

「同じことだわ、無理矢理貰ったのだもの!だったらアタシが
持ち帰ったっていいハズだわ♪」

瞳をランランと輝かせながら、立ちふさがる赤マントの女に
噛みつこうと身構える。

「わ・・・わかったよう!ひとつだけなら、持ってってもいいよう!」

根負けした赤マントの女が、諦めたようにため息をついた。

「まったくもう、なんだってこんなコトに・・・。」

つぶやきも気にせず、くまぬいは隣部屋に飛び込んで、
うずたかく積まれたアイテムの数々を入念にチェックし始めた。

「もう、さっさとタウンへ捨てといでよ!」

赤マントの女は、マントの男二人にそう命令すると、
さっっさと部屋の奥へ引っ込んでしまった。

「ふう・・・じゃあ、くまぬいちゃん、送ってってやるよ。」

「じゃあ、これお願いねっっっ♪」

ひとつと言われたにもかかわらず、ドレスに靴にアクセサリー、
持ち物、背景と、各ジャンルから「ひとつずつ」選びだして、
アンジェはまたまた、得意げに鼻を鳴らした。

「さあ、帰るわよ!!!」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ま、まさかこんな展開になるとは・・・(^^;)!!!


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2009/06/18 22:57
まりんさん♪

もう、アンジェって、天使とは名ばかりで、欲張りの権化なんだからwww!
恥ずかしくてたまりませんっっっwww!
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2009/06/18 22:51
「ひとつ」ずつ、なのね^^
セット服着て、靴とかアクセサリーとかつけたら
裸になっちゃう時があるよね~とか
ふと回想(´ー`)
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2009/06/18 22:37
yukinkoさん♪

まあ、ニコットでわるさするってーと、この位ですかね(^^;)!?

蘭ランらんさん♪

えっと・・・自分でも、どこまで書けば良いのかわからなくなりつつあるwww!
書いても書いても、みんな好き勝手に行動してくれちゃうから、
どんどんお話が方向転換してしまうのですw!

あんぱん5さん♪

ずうっと、見つめていて♪・・・ぽっっ・・・!!!
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2009/06/18 18:06
素晴らしいです。
もう、目が離せません!!
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2009/06/18 16:55
この物語に終わりはあるのか!?(笑)
おもしろいから・・・・ずっと続く事を願う・・・・著者・菊丸 泣かせな希望であ~る^^
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2009/06/18 15:53
クレクレクンかぁ^^
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2009/06/18 10:02
つゆくささん♪

どうも、我が家に来たウェディングベアは、戦闘タイプだったようですwww!
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2009/06/18 09:06
ドタバタという騒音に「なにごとか?」びっくり

驚き 桃の木 山椒のきですわ♪
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2009/06/18 08:58
ルッカさん♪

どうなるんでしょうねえ・・・。

ガンちゃんさん♪

欲望の前には、女はとんでもない底力を発揮するのです・・・多分www!
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2009/06/18 01:04
アンジェ! そんなに持ったら重いだろ!!^^

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2009/06/18 00:37
www予想外wwwこれは予想外だw
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2009/06/17 23:50
LUNASさん♪

なんか・・・思わぬ方向にみんなが行動するので、
もう頭がこんぐらがってます・・・(^^;)!
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2009/06/17 23:27
予想外の展開にはらはらです。



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