Nicotto Town



お涼の活躍1(忍者物語)その21




コーデはお涼48歳のコーデ。
自称は髪のスタイルは昔と変えたつもりはありません。
顔は厚化粧で無く、しわや汚れの顔が無かったから。
其れでも生活苦は隠せません。

唯、同じ周りの48歳に比べると18歳の息子が居る様に見えません。
ちょっと身なりを良くすると所謂『美魔女』に出れるかも。

次の年の春の初めの頃です。

闘いに勝ったのに、城で下剋上が在りました。

「伊井川って誰!?」お涼も多少の城の城内の様子は知ってます。

過去に何度も調べてますから、
それでも今度の領主は聞き覚えがない。

確かに大勢の城の要人が死にました。

城主の息子達も死にました。

そして今の領主は70歳で性格が弱く寝込みがちです。

でも、今回落とされた隣の領主の姫をめとった若い息子が残っていたはず。

其の二人が暗殺されて、新しい領主が出来た。

聞けば庶民達に名をあまり知られて無い随分したの身分の人らしい。

主だったものが、武家屋敷で殺されたのならしょうが無いが

其れにしても、もう少し上の人が残っているのにとは人々の噂。

男達が駆り出されて、竹を斜め口に切って広く開いた街道沿いに

斜めに深く差す作業をさせられました。勿論日当は出ません。



確かに此れだと馬は怖がって其処へ入りません。

騎馬軍に取って元の広さに戻ったと言う事になります。


男山は兎も角、女山の竹を必要以上に切る事には反対が出たそうです。

必要以上に女山の竹の切って自分達の家の周りだけ同じ様にしたのです。



其れから、釘、鋸、鑢、等の鉄の大工道具を差し出す様に
侍が家に来ました。

溶かして刀を作るのだそうです。

事前にお涼が冬の間に消耗した棟梁が
もう、自力で逃げるのは無理な状態なので、

燃え残った鉄の大工道具の半分以上はきれいに洗って乾かして
油紙に包んで土に埋めてました。

イザとなったら、正太に棟梁をおんぶして逃げるだけで
大工道具は置いて行く様にと言っていました。

侍は根こそぎ持って行きましたが、
余りに少ないので佳世を問い詰めました。

佳世は死んだ大工と一緒に埋めた。
残りはやめて別な国で大工をする使用人に持って行きたいだけ持たせたと
言いました。

何と寺に行って墓を掘り起こして確かめたそうです。
確かに錆びた大工道具が出てきました。

其れに関所の記録で此処の大工が国を出た記憶も残ってます。

棟梁は大工道具を持って行かれたショックが大きかったのでしょう。

腹が大きくなった佳世の姿を涙を流しながら

何か言いたげに手を伸ばしたかと
思うとガクッと寝ていた体が動いて、

佳世が悲鳴を上げて、体を起こそうとしましたが
息を引き取りました。

葬儀はお涼と与一と本当に近所の数人だけが来ると言う
ひっそりした物でした。

其れでもまだ、此の頃はマシでした。

金が在れば食べ物が買えました。

お涼達は腹の大きくなった佳世が無理も出来まいと
其処へ引っ越してきました。

男山に入って誰も入らない上の急な所もどんどんと行くので
竹を切った後は筍が見つけやすいと
筍やキノコを取って、近隣の人にも分けてあげて、
たいそう喜ばれました。

そして木材置き場の広い土地を耕して野菜を植えました。


夏の始めに佳世は男の子を生みました。

其の頃から少しずつ城の中の噂も耳に入って来てましたが、

庶民にとっては他人事です。

唯、街を侍が平然と若い女を自分の家にひきづり込んで乱暴し始めました。

秋になって新米が市場に出なくなって、
庶民は今起きている事が自分達の問題になりました。

城が全部取って籠城に備えて備蓄すると言うのです。

佳世の子が粥を食べ始める100日の頃です。

何とかコメの備蓄がありましたし
佳世の乳の出が良かったので
まだ、切羽詰まった気持ちは無かったのですが、
12月に頃になると本当に町にコメが出回らなくなりました。

お涼は毎日、山に入っては最後のアケビ、山ブドウ、きのこと
食べれそうな物を背中に背負子に薪になりそうな小枝を
鉈で切り落として集めながら、
其れも腰に付けた大きなかごに入れて取って来てました。

そんなある日、腫れた足を冷やす為に手拭いを
冬の冷たい川に入れているとすっとほほの傍に冷たい感触がしました。

何時の間にか男が来て刀を突きつけて居た。

「お涼、頼みがある。この手紙を字源様に届けてくれ」

字源とはお涼が雇われていた国を今は統治している国の領主です。

お涼は静かに振り向くと見た事の無い忍者が居ました。

お涼の村の忍者ではありません。

お涼がもう自分は足を洗った。

忍者村も全部燃やして、全員が離れた。

私も足を怪我した上にこの歳だと断りました。

聞けば、前の領主に使えていた源蔵と言う物で
領主が殺される前に頼まれていた仕事が在る。

もう仕事をしても金は貰えないから、やる義理は無いが
別の仕事に行く途中にお前を見つけた。

引き受けるかどうかはお前の自由だ。
捨てても良いと言って金と手紙を河原の石の上に置いて姿をくらました。

お涼は其れを袂に入れた。

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2012/05/29 17:49
みみやん様

まず、70才で生きた事は今で言う100歳位でしょう。

寝たきり老人でも生きて居れば領主です。

勿論実権はありません。

お涼は今だと60歳位です。

確かに今で言う若い時は県大会に出ていた位の運動選手で体育の教師だったと

言う感じの肉体でしょう。

でも、もう忍者としての活躍は無理です。

唯、お涼より4歳年下の男の忍者が現役として出てきます。

ベテラン中のベテランで今で言う55歳の定年のまだまだ働ける年齢の鍛えた体の叔父さんでしょう。

勿論、若い忍者を引きつれて指示する立場です。

雰囲気としてはベテラン工場の現役工場長みたいなイメージです。

今、前に書いた「忍者物語」を手直しして書いてます。

やはり、お涼は好きなキャラです。

美人じゃないですから、映画でもアニメでも主人公に成れないキャラですけど。
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2012/05/29 16:12
「人間 わずか50年・・・」
当時の人生観ではそのくらいで人の一生は終わると見ていたのでは?
古代、奈良飛鳥時代では30代で亡くなる人が多く、
40歳を過ぎれば「老」と呼ばれて、敬われていたと聞いています。
お涼の年齢ではもう忍びとしては隠居でしょうに・・・
アバター
2012/04/20 01:11
傍に来て刀をほほに付きつけられるまで気が付かなかったとは
お涼ちゃんの腕が最悪に鈍っているか相手が余程の手練れ者かと言う事になります。

いや~48歳のお涼の顔が出来なくてまいりました。(´ー`A;) アセアセ

今『美魔女』と言う言葉が出来ているので其れにかこつけましたが、

当時の48歳は現在の68歳位でしょうか。

どの頭を乗せてもピンと来ないで情けなかったです。

此処は年増顔コーデはありませんからねぇ。(*´∀`)ハハ・・・・
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2012/04/20 00:13
下克上・・・
色々と荒れますよね
色んな局面でもきっとお涼ちゃんの気転が利くお陰で
助かって良かったナァと思いました
ラストにナゾの忍者登場・・・あちらはお涼ちゃんを知っていた
袂に入れた、お涼ちゃん・・・・どうするのかなぁ?



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