「あら、あんなとこに可愛いワンピース！セールですって！」

「こっちはガチャガチャ・・・青と白と・・・んま！黒まであるわ！」

昼下がりの日曜日、ニコットタウンのショップ広場は大賑わい。

ニコットタウンからほど遠くない場所で捨てられたことが
わかり、菊丸天使は、花嫁ぐまのアンジェを連れて、
ショップタウンに降り立っていた。

天国の門前で、ぐしぐし泣いていたさっきの小熊はどこへやら、
洋服のワゴンセールや、青白黒のガチャが並ぶ店先で、
アンジェは瞳をキラキラさせながら、夢中になっている・・・。

「あら、出てこないわ、あら？？？」

コインも入れずにガチャを回し始めたアンジェを、慌てて
菊丸天使が抑えにかかる。

「ダメだって！コインを入れないと、景品は出てこないのよ。」

「じゃあ、そのコインとやらをちょうだい！」

「えーっと・・・。」

社会の仕組みをよく知らないくまぬいに、コインのことを
どう説明したものか・・・。天国在住の菊丸天使には、
ニコットで使えるコインも、人間社会から流れてくる
Ｐコインも、持ち合わせがないのは当然のこと。

「あら、菊丸さん・・・菊丸さんじゃなくって！？」

中央にあるアジサイの前のベンチで一休みしていると、
不意に、聞いたことのある女性の声が・・・！？

「て・・・天使長っっっっ！？」

菊丸天使の直属の上司、yukinko天使長である。

「菊丸さん、あなた・・・確か休暇中じゃなかったわよね！？」

「は・・・はい、あのっっっ(^^;)！！」

かくかくしかじか・・・菊丸天使が今までのいきさつを話すと、
天使長は、腕を組み、しばし、考え込んだ・・・。

6月・・・ジューンブライドで、結婚式の多い季節である。
当然、神前の誓いで、呼ばれる天使も数が多く、
下界に降り立ったついでに、休暇を兼ねて、下界観光を
する天使も多いのだ。

素直で純粋な天使と、荘厳な神様だけで構成されている
天国は、暮らしやすいけれど、下界に比べて刺激が少ない。
迷える魂を導く仕事は山ほどあるけれど、恋人たちの
愛の誓いに参加するのは、天使の間でも人気の仕事と
なっていたりする。
天使達は、皆、天使長にシフトを組んでもらい、与えられた日程で
下界へ観光に降り立つのが、慣例となっていた。

沢山の天使たちのシフト表を組むのは、天使長といえど、
なかなか大変な作業である。
何日も、時には徹夜をして、シフト表に取り組んでいる姿を
見たことのある菊丸は、申し訳なさに胸がしくしく痛むのを覚え・・・。

「すみません、天使長。勝手に抜け出したりして・・・。」

yukinko天使長は、目を開けると、にこやかに頷いた。

「花嫁ぐまを、見捨てるわけにはいきませんもの。
ましてや、天使達の誰かが立ち会った結婚式の
どれかから、発生した問題でもあるのですからね。」

うなだれている菊丸天使の肩に優しく手を置いて、
yukinko天使長は言った。

「特別休暇を差し上げます。くまぬいアンジェを幸せにしてあげなさい。」

菊丸天使が、元気良く返事をしようとした、その時だった。

「きゃあああああああ！！！助けてえええええええ！！！」

振り返った、yukinko天使長と菊丸の目に映ったのは・・・。

あばれるアンジェを小脇に抱え、猛烈なイキオイで走りさってゆく、
真っ黒な何者かの背中だった・・・！！！

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す・・・すいません、よもやこんな展開になるとは(^^;)！！！

2匹のクマが出遭うのは、いつになることやら・・・ｗｗｗ！

yukinkoさん、ブログネタをなんとなく拝借してますっっっ！！！
申し訳ありませんっっっ！！！

他の出演者の方々も、もうすこし出番までお待ち下さいね♪
多分・・・続くと・・・思うのでｗｗｗ！