✪岩石倶楽部 ■
- カテゴリ:30代以上
- 2012/03/09 11:02:01
翌日の昼休み、私は理科室を訪ねてみた。
昨日の本がどれくらい古い物なのか、
教師に聞いてみようと思ったのだ。
まだ若い理科の教師は、
実験器具を並べたままの教卓で食事の最中だ。
戸棚の中を絶対に見せてはくれない点では頑固だが、
生徒にはいたって評判がいい。
気さくであるし、固形燃料で飛ばすロケット作りをよく手助けしてくれる。
なにより信用できるのは教師の端正な手のようだ、
手は貌以上にその人なりを表すと言う。
そんな話を確か国語の教師から聞いた事がある、
精密に出来た機械のような手にいつも惚れ惚れする。
「先生、きのう本をしまい忘れてましたょね」
私は教師を慌てさせようと、いきなり本のことを口にした。
案の定、
教師は慌てて昼食のパンをかじりながら、
白い仕事着のポケットの中から鍵を取り出して棚に向かった。
黒板の真横にある戸棚はしっかりと鍵がかかっていた、
それを確認するとガラス戸の奥を覗き込んだ。
「どんな本だった」
「緑色のビロードでくるんだ鉱石の図鑑です、
表紙に金の糸で縫い取りがしてある古い本です」
「ビロード張りの・・・、そんな図鑑ここにないはずだけど」
「ミント・スティックやシトロン・ロックと言うのが載ってました、
図版がどれもドロップみたいに美味しそうな絵でしたょ。
図版以外のところは細かい記号や数字が書きこまれていて、
何が書かれているのかサッパリで僕の手には負えませんでした」
理科の教師は首をかしげている。
「おかしいね、君の言うような本はここにはないはずだけど。
いいか、これがリストなんだ。
戸棚の本はすべて記録してある、順番に分類もされている。
戸棚から持ち出すときは、ちゃんと記録ノートに書くんだょ」
教師がノートを管理していると云うのである。
私は教師にリストを見せてもらい、
私が目にした図鑑らしきものはどこにもないのを確認した。
それなら昨日の夕方、ここで見た本はなんだったんだろう。
気になった私は友人を誘って、その日の放課後理科室に行ってみた。
「気のせいだょ」
友達はそう言いながら笑った。
「だって、あんなにハッキリと見たものが錯覚のはずがない」
「君は相変わらずに強情だね」
「そうかな」
私たち二人は理科室の扉を開け、灯りを点ける前によく目を凝らす。
暗い教室には私達が期待したような気配は何もなく、
凛とした空気だけが漂っていた。
私達は灯りを点けて奥の進んだ、
燃えさしのマッチの匂いと酸性の薬品の匂いがする。
動く振動で棚のガラスがチリンっとなった、
その直後、教卓に目を向けた二人は思わず息を飲んだ。
「ほら、あの本だょ」
昨日と同じ本が、そっくり同じかたちで置いてある。
私達はすぐさま教壇に駆け寄り、本に手を伸ばした。
夜行性かも・・。
不思議~
そんなに怖い話じゃないでし。
それはすごいですね~~~~。
やばいおこわいお;
小さいころ、岩石コレクターでしたよw
絶対自力で水晶拾ってやるんだと意気込んでたのに
結局拾えなかったなぁ。
兄貴は水晶を拾い、私は木が化石化したのを拾って満足したけど。
なーんかすごく懐かしい^^
カラカラ~~~ン。
まさかね^^
ドロ~ドロ~ドロ~~~~~。
理科室は><
あー 標本思い出しちゃったじゃん がぉー
こんな時間に・・・ぎゃ〜〜〜〜〜〜
物語は静かに進んでいきます。
もしかしたらパンドラの・・・
誕生石は好きですか・・。
何かを誘う本なのかな~>< 気になるな!! 石は人を選ぶと言うけど・・・
▲でしょ・・。
不思議の扉は存在する。
そんなバナナ・・。
■ノ次は・・・
私はお尻フェチなんでし・・。
本作は石の話で1話完結で続きます。
んでもって、、、手フェチと・・。
楽しみにしとくけんねっ♬