ただかきたかっただけww
- カテゴリ:自作小説
- 2012/02/24 23:47:48
「もう、ダメだ。」
彼女は、言った。
何をやってもダメなんだ、そう言った。
ポツリ、ポツリと呟かれる言葉は、全て否定的なものばかり。
「だから、死んで生きてきた罪を償おう。」
そう言って、彼女は、ベランダの柵に足をかけた。
やめろ、そう言いたいのに言えない。
そうしたら、彼女を否定してしまいそうな気がして。
僕は君のする事は絶対に止めない、そう誓ってしまったから。
彼女は一度だけ、こっちを見た。
その目は、“さようなら”と言っていた。
だから、
「さようなら、お元気で。」
と呟いた。
すると、彼女は目から涙を流した。
そのまま、手を柵から話した。
後ろ向きに………見えなくなった。
そしてゴッ、という音と共に、彼女は、存在することをやめた。