天使と小悪魔
　　　　　　　　　　　　　　　　　　由利香　作

昔、あるところに、天使と小悪魔が住んでいました。
天使と小悪魔の家は、隣にありました。
天使は、全国の世界のみんなを助けたり、
平和な世界にしようと思っていました。
でも、小悪魔は、違います。
いつも、ケンカや、小悪魔は、天使を追いかけたり、
いじめたりしていました。

そんなある日、小悪魔の父　魔王様は、2人を呼び、
魔王の城へ連れて行きました。
そして、魔王様は、こういいました。
「おい、2人ども、いつも仲良くしているか？小悪魔っ！」
「はいっ・・・・！」
「おまえは、天使とは仲がよくないな。仲良くしなさい。」
そして、小悪魔は、こう思っていいました。
（わたしはね、天使とは、仲良くならないわよっ！あいつとは、仲良くなりたくないもの）
でも、小悪魔は、仕方なくこういいました。
「はい・・・・・。魔王様。これからも、天使とは仲良くします」

そして、次の日、天使は、元気ではありませんでした。
いくら子供たちが、学校の授業を習いに、天使を呼びに、天使の家に来て、いくら、
ピンポーンしても、出てきません。
すると、やっと天使が、外に出てきました。
天使は、「どう・・・・したの・・・・・？」といい、
子供たちは、「あ、あのねっ！！！学校の授業を習いに来たよっ！学校に行こうっ！！！ねぇ、天使さんっ！！！」
でも、いくら話しても今度は、天使が立ち止まってしまいました。
そして、やっと気がつきました。みんなは、おかしいと思って、おもいっきりいいました。
「どうしたの～？」
すると、天使はこういいました。
「あのね、ちょっと考え事よ・・・・・」
でも、子供たちは、それでもおかしいと思って、
「ねえ、ねえ、天使さん。そんなこと言わないで、はっきりいってよ。誰にも言わないから」
と、いうので、すると、天使は、こういいました。
「わたしね、明治5年に、生まれたんだけど、明治15年に、父と母とで一緒に、
歩いていると、父が振り向いときに、戦争がはじまってしまって、そして、父が銃でやられて、死んでしまったの。だから、すごく悲しくて、それに、母なんて、崖から落ちてしまって、そして、死んでしまったのよ・・・・・」
と、聞いて、子供たちは、悲しみ、こういいました。
「そうなのか・・・・・、天使さん。」
と、いいました。

ある日の昼、天使は、もう死んでもいいっと思って、崖の近くに来ました。
もう、天使は、年をとってしまったので、もう死んでいいと思って、崖から落ちようと、
いうのです。
すると、子供たちが来て、
「天使さん、崖から落ちようとしてる気なの１？落ちないでっ！！！ね？天使さん！！！」
でも、天使は、気にしていません。話も聞いていません。
どうしようもありませんでした。
すると、小悪魔が後から来て、天使にいいました。
「ちょっとっ！天使！何しているのよ！崖から落ちようと思ってんの？やめなさいよ！」
でも、天使は、
「どうしたの？小悪魔さん。わたしは、大丈夫よ。もう死ぬ頃かと思って、今から死ぬのよ」
「何考えてんのよ・・・・・。あんた・・・・・。」
すると、小悪魔は、泣き出して、土に涙を流しながらいいました。
「あ、あんた・・・・、死にたいと思ってんの！？」
その言葉を、天使の心に棒がグサッと刺すくらい、はっとしていたくらいでした。
でも、天使は、泣きそうになりながら、いいました。
「で、でも、あたしは、あたしは、死ぬんだから！！！」
すると、小悪魔は、
「じゃあ、死になさいよ！あんたのことを思ってるのに！！！」
「うっ・・・・・。でも、あたしは、死ぬんだからねっ！！！」
「で、でも・・・・・」
「さようなら。いままでありがとう。これあげるね。これを持ってたら、あたしのことを思い出すに違いないわ。これを見て、いつも天使がいるな、って思ってね。じゃあ、いつか会おうね。」
そして、崖から落ちてしまいました。
やがて、天使は、死んでしまいました。
みんなは、それを見て、泣き始めました。
子供の葉月ちゃんは、いつも天使に手伝ってもらいました。
子供の白木（しろき）君は、いつも天使に手伝ってくれた、お礼をいいました。
でも、もう、天使がいなくなってしまって、みんなの悲しみを刺しました。
もちろん、小悪魔も、心に棒がグサッと刺すくらい、痛い思いをしました。
みんな、世界中のみんなが、泣き泣き、育ちました。
あの日もらった、手紙をみると、そこには、こう書いてありました。

みんなへ
いつも、ありがとうね。わたしは、崖から死んでしまったけど、でも、
わたしは、まだ、死んでいても、天国にいてるよ。神様に、お願いを
いってごらん。きっと、神様が叶えてくれるはずだわ。
もう、死んでしまったし、年寄りだったわたしもついにね・・・・・。
でも、本当に楽しかったわ。また、いつか会いましょうね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　天使より