自作小説 奇跡の降る夜7
- カテゴリ:日記
- 2012/01/17 15:06:59
異空間で「占いなんかききたくない!」と叫んだ涼子は、激しい「歪み」でしがみついていた翔と引き離された。あっという間に翔が時空に飲み込まれるのを呆然と見送るしかなかった。そして涼子も意識が途切れた・・・
「頭いたい。。。」
自分の言葉で意識が戻る。そこは牛丼屋で、彼女は食べかけの丼をてにしていた。翔がいた席は空席で隣に男性二人組が牛丼をかきこみ、気付けば周りの席も男性かカップルらしき男女で、自分が完全に場から浮いている状態だった。急いで残りの牛丼を食べると、涼子は外にでて、家に向かってブラブラ歩きだした。冬の冷たい風が頭をはっきりさせてくれる気がした。
『メッセージは実空間にある』ー抽象的すぎる!異空間に行く必要があったのか?猛烈に腹がたってくる。イライラしながら歩いているうちに、
「あれ?」
涼子は立ち尽くした。随分歩いたはずなのにー自分がまったく移動していないのに気付いたのだ。そして牛丼屋だった所にあるのは、ペットショップだった。
かごの中のいんこは嬉しさで胸がはちきれそうだった。
「りょうちゃん。。。」
(つづく)
牛丼屋で主人公たちが失神したり起きたりを繰り返しているようにみえますが…