自作小説ー奇跡の降る夜2
- カテゴリ:自作小説
- 2012/01/12 15:32:26
ふと見ると、同じく一人で牛丼を食べてる女の客がいた。
偶然とはいえ、店内の客が女が二人の牛丼屋とは、
(あり得ない・・・)
彼女が心の中で言うのと同時にもう一人の客も同じ言葉をつぶやいたのがわかった。思わず女性を見ると向こうも驚いて顔を上げ、二人の視線が合った。
同時に立ち上がる。
軽いたちくらみのような感覚が彼女を襲う。この感覚は・・・以前「いんこになった」あの感覚だ。涼子は支払をすませると、店を出た。
時空がぐにゃりと曲がるあの感覚が再び襲うーそれは、十年前、「人間なんか嫌だ、いんこにでもなりたい」と言った涼子に「じゃあ、いんこになればいいじゃない」と言い放ったセキセイのりょうちゃんのからだに意識が入った時の感覚だった。
何か起こるの?ふらふらになりながら店を出ると、さっきの女性客が崩れそうになる涼子を支えた。
「あなたは誰?」
「名前は翔。でも、名前なんてどうでもいいわね、時空がゆがんでいるーあなたにも理解できる?」
「わかる・・・わ」
「じゃあ、共鳴しているのね。それにしても、あなたのまわりがすごく歪んで見える。大丈夫?」
「気持ち悪いけれど、大丈夫。だって、いんこになったことがあるんですもの」
知らない人間にこんなこと言うなんて、いつもならあり得ないと涼子は思った。でも、この状態は「いつも」と呼ぶにはあまりにも異常な状態だ。翔と名乗った女性は、さすがに驚いたようだが、
「すごいわっ!いんこを体験したことがあるなんて」
「その驚き方は、一般人じゃないわよ。そうか、時空のゆがみを体験しているって言ってたわよね」
「私は飼っていたいんこが、死んでから会いに来てくれた時、歪みを体験したの」
「死んだいんこが?・・・っていんこ?」
「そう!いんこが!」
二人の共通点である「いんこ」ーその言葉が交わり点になって隆起する。
グニャリ。。。さらに時空が大きく歪んだ。
いつのまにか支えあっていた二人はこれから「いんこ」が現れるのを予感した。
「もうすぐだ」
いんこはぶるんとからだを震わせた。
(つづく)
そ、それは、すごくうらやましいです。
霊感はないしは、供養も足りないせいなのか、戻ってくる
感覚がないです。
飼い主の質があらわれてるようで、情けないですorz
ときどき飛んでくる子がいますよね
ふつうは数か月で来なくなりますが
なかには数年間、遊びに来る子がいます
サイドストーリーまで書いていたの、すっかり忘れてました(^^;;;
それがいきあたりばったりでして、どうなるんだか、私もわからない(^^;;;