Nicotto Town


まゆほん課長の徒然日記


クーニャの大冒険 その4 ~やりたい事 後編~

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~あらすじ~
ラギのやりたい事探しに付き合う事になったクーニャとコノハ。
彼らはとりあえずいろんな人に聞いてみることにした。


3人が向かったのはガーデンハウスだった。

ラギ「ここは?」

クーニャ「クーニャの友達の家にゃ」

シャラ「やっほー。また来てくれたんだ。あれ?そっちの子は?」

コノハ「ああ。我らの友人のラギだ。困った事にニートなんだ。こいつの愉悦を探してやっているんだ。ところで、シャラの愉悦は何だ?」

シャラ「愉悦?ああ、娯楽ねえ。カミーラを探すことは目的ではあるけど、そのおかげでいろんな場所を旅してるんだ。強いていえば、旅って事になるのかな。元々、知らない遠い場所に行ったりするのが好きだったしね」

クーニャ「クーニャも冒険好きにゃ!わくわくどきどきにゃ」

ラギ「ワクワクか。俺も好きかもしれないけど、何か違うなあ」

コノハ「・・・煮え切らん奴だな。もういい。次だ」

シャラ「え?私の出番もう終わり?」

クーニャ「しょうがないにゃ。尺がないのにゃ」

次の日、彼らは神殿に来ていた。

カミーラ「また来てくれたんだ。嬉しい。え?私の愉悦ですか?」

コノハ「ああ。このニート騎士に教授してやってくれ」

ラギ「だからニート騎士は止めろって・・・」

カミーラ「そうですね。私は本を読むのが好きです。あとお花育てたりとか。あと猫ちゃんの世話とか。あ、コタツでぼーっとするのも。あとあと・・・」

コノハ「カミーラ。愉悦多き女よ。どうだ?ラギ」

ラギ「何かなあ。どれもショボいって言うかなんというか」

カミーラ「しょぼい!?ガーン・・・」

コノハ「まあ同意見だ。さて、どうしたものか」

クーニャ
「カミーラ。クーニャの世話はいつでも歓迎にゃ♪」

カミーラ「うん・・・」

また、次の日、彼らは元の広場に戻った。

クーニャ「コノハの愉悦は何にゃ?」

コノハ「私か?私は人の未来を視ることかな。それが苦悩に満ちた未来であったら愉悦を感じる」

クーニャ「サド女にゃ・・・」

コノハ「そういうお前はどうなのだ、クーニャ?」

クーニャ「小生はお魚にゃ♪おなかいっぱいご飯を食べれることが愉悦にゃ♪」

コノハ「すまない。思った通りだった」

ラギ「もう・・・。誰の話も参考にならない」

コノハ「お前なぁ。誰のためにやっていると思っているんだ。誰のために。何か一つでもピンと来なかったのか?」

ラギ「う~ん・・・」

ラギはそれから黙ってしまい、ベンチに腰掛けた。

ラギ「・・・前も言ったけど、俺は龍だったんだ」

コノハ「まだ言うか、コイツは」

クーニャ「良いにゃ。とりあえず話してみるにゃ」

ラギ「・・・ああ。それで龍には主が必要なんだ。龍は主のために戦うし、命は主のために捧げる。俺にも主がいた」

クーニャ「クーニャと同じにゃ」

ラギ「だけど、俺は主から見放されたんだ。そうだよ。リストラのようなもんだよ。もう俺には生きる価値さえ無いんだ。でも、新しい主さえいればまた俺にも・・・」

コノハ「新しい主さえいれば?お前に生きる意味が出来るというのか?」

ラギ
「そうだ。その通りだ!主さえいれば」

コノハ「阿呆」

ラギ「え?」

コノハ「どうしようもない阿保だな。そのお前の言う生き方というのはな、自分の人生を他人に委ねるということだ。私も多くの人間の人生を見てきたがそれが一番最悪の生き方だ」

ラギ「でも・・・」

コノハ「でもじゃない。愉悦だろうがなんだろうが自分が決めるから楽しいんじゃないか。
他人が決めたとして、お前はそれを無条件に気にいるのか?それとも後から嫌だったけど、あの人が決めたらからしょうがなくやったってお前は言い訳するのか?自分が決めることに対しては例えそれが上手くいかなかったとしても責任逃れはできない。自分が決めたのだからな。でも、私はそういう生き方の方が好きだ」

ラギ「・・・」

コノハ「まあ良いさ。これは私の好き嫌いの問題だ。お前がそういうなら新しいご主人様でも探すといいだろう。ということだクーニャ。私たちの出番は終わったようだ」

クーニャ「にゃあ・・・。ラギ。小生もご主人様のアルにゃんに会いたいにゃ。アルにゃんの言うことは聞いてあげたいにゃ。でもにゃあ、それは小生がアルにゃん大好きだからにゃ。でもにゃ。例えば、アルにゃんに縁を切るって言われても小生は従いたくないにゃ。それは、アルにゃんの言うことを聞くのが目的じゃなくて、アルにゃんを好きっていう気持ちがあることが前提なのにゃ。そういうものにゃ」

ラギは俯いたまま何も答えなかった。

コノハ「行こう。クーニャ」

ラギ「・・・ごめん」

コノハとクーニャが立ち去ろうとしたとき、ラギが小さな声を出した。

クーニャ「何にゃ?」

ラギ「もうちょっとだけ・・・俺のやりたい事探しに付き合ってくれないか?」

クーニャ「もちろんにゃ!その代わり自分で決めるのにゃ」

ラギ「分かっている。自分で決めるよ」

コメント1に続く

アバター
2012/01/10 23:41
ラギ「頼りなさそう!?ガーン・・・。やべ。カミーラとセリフがかぶった」

ロケは大変でした。特にやはりこのネコちゃんがなかなか言うこと聞かなくて・・・。
そこじゃなくてここ。そしてこっち向けって・・・てな感じで。
アバター
2012/01/10 21:00
ロケは面白いですね^^

ラギが仲間になったけど、頼りなさそうなところがワクワクさせます。
アバター
2012/01/09 13:48
最後には自分でニートと言ってしまったラギ君。
とりあえず、その4は完結です。
それにしてもコノハの説教タイムは長かったなあ。
今までで会話の中で一番長かったかもしれない。

そろそろアクション要素も入れていきたいと思っている今日この頃です。
アクションってどうやるんだろう・・・?試行錯誤してみます。
アバター
2012/01/09 13:43
コノハも足を止めて振り返った。

コノハ「言ったな。騎士に二言は無いな?」

ラギ「ああ。ニート騎士に誓って」

コノハ「よし。良いだろう。まあクーニャの主人を探す片手間だ」

クーニャ「にゃんだかんだ言ったってコノハは良い奴にゃ♪」

コノハ「まったく。また面倒な事を引き受けてしまった・・・」

ラギの目的は果たしてはいなかった。しかし、それ以上にラギは素晴らしいものを手に入れたとクーニャは感じた。クーニャの旅はまだまだ続く。

その4 終わり



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