皆様からの温かなおもいやりをいただきまして

この島に来て５４個目のメガ花が開花しました＾＾

マリーゴールド（橙）ふたつめでした＾＾

　　　　
　
いつも本当に有難うございますm(_ _)m


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　列車の窓から眺める畑の風景は、一面の鮮やかな緑におおわれていた。
遥かに、何処までも広がる緑の絨毯。そのところどころに、まるで燃えてい
るかの様なだいだい色の固まりがあった。あれは、・・・花？
「どうしたの？何か、見える？」
じっと目を凝らして、それが何であるか見極めようとしていると、隣の席か
ら、不意に声をかけられた。ふりむけば、いつの間にか、沖先生が座って
いて、ぼくの背中越しに同じ方向を見ていた。
「先生、あれ、なんですか？」
「どれ？」
沖先生が、身を乗り出してきた。ぼくの肩に先生の顔が乗っかってきた。
ほのかな香水のかおりが、漂ってきて、なんだか、とても胸がどきどきする。
「あ、あれです・・・。あの、だいだいいろの・・」
「ああ、あれはね、マリーゴールドっていうお花よ」
「マ、マリーゴールド、ですか・・」
先生の髪がぼくの頬に触れている。ふわっとした柔らかな感触が、とても優
しい。なにかの花の香りが鼻腔をつつむ。
「せ、先生・・・くすぐったいです」
「あ。ごめ～ん。くっつきすぎね」
先生の香りがすっと離れて行った。なんとなく、ほっとした。でも、同時にちょっ
と、さびしい様な残念な様な不思議な気持ちにもなっていた。
「マリーゴールドはね、マリアさまの輝き、って意味なのよ」
「マリアさまって、あの・・？」
「そ。イエス・キリストのお母さんね。どうして、そういう名前がついたのかと言
うとね・・・」
沖先生はそれからずっと、列車が目的の駅に着くまでの間、マリーゴールドの
花について、話し続けてくれていた。でも、ぼくはほとんど聴いていなかった。
心に沁み込んできた先生の残り香に心がざわめき続けていたのだから・・・。

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