新宿歌舞伎町、神戸から出てきて、
ここへ来る度に感じることは、
この街の緊張感が、はんぱではないということ。
いつもどきどきしながら、歩いているのだ。
大抵が、仕事がらみで仕方なく行くかんじなのだが、、、
これは、数年前に歌舞伎町へ行ったときのお話です。

仕事が早く終わったので、一緒にいた同僚Ｍ君が、
裏ＤＶ○の販売店へ行きたいといいだした。
行きたいというのは、購入したいという意味ではない。
石原都知事が、汚いものを一掃しようということで、
摘発が行われた後だったので、その後、残骸が、
どうなってるかを見たいというのだ。
いやはや、このＭ君の好奇心の感性に、
いつもボクは、笑ってしまう。
そうと決まったらと、二人は、新宿駅から、歌舞伎町の方へ歩いていく。
歌舞伎町に近づくにつれ、如何わしいネオンが、街を覆い尽くしていく。
すると途中、ナンパ風の男が、二人組の女の子に声を掛けている。
ボクは、当然ナンパしてるんだと思っていたが、その会話に度肝を抜かれた。
「あのさ、お見合いパブやってるんだけど、行かない？」
なんてハレンチな響きなんだ！お見合いって、パブって、（←なぜ、切って云った？）
何をするとこなんだ？それって、女の子は、みな素人なの？で、で、
そこに俺は行けないの？（←行けたら、行く気かよ！）
で、で、どんなことができるの？（←たちまち歌舞伎町の虜と化してる）
Ｍ君がいうには、こんな風に、ナンパされて店に集められ女の子は、タダで飲み食いし、
そこへ、料金を払った男性が、その集められた子たちをナンパ（お見合い）
するというシステムなんだそうだ。
なんてハレンチなことが、この街では、まかり通っているんだ。
なんて素晴らしすぎる､､､いや、なんて卑猥な、
なんてときめく､､､あ、いや、なんて過激なシステムなんだ。
（↑体裁くずれかかってますけど！）

まーそうは行っても、我々には、立派な目的があるので、
それにかかわってる場合ではなかった。
（↑裏ＤＶＤでしょって、つっこまなきゃダメですか？そのボケめんどくせー）
そして、ボクたちは、ようやくその店の跡地にやってきた。
当然、シャッターは、閉まったままである。
Ｍ君は、辺りをきょろきょろしながら「やっぱり、全滅ですね。」
「うん、そうだね。」と、ボク。
そこへ、見知らぬ一人の男性が、近づいて来る。「あのー。」
「は、はい。」と、ボクとＭ君。緊張が走る。
「ＤＶＤ。お探しですか？」
「いや、まぁ、あの。（摘発の）その後、どーなってるかと。」と、Ｍ君。
「そーなんです。摘発されましてね。全滅ですよ。」
と、急に私たちの袖をつかんで、小声になる。
「でね、こーやって、お客さんらしき人を見つけて、ご案内してるんですよ。」
「えっ！？」と、ボクとＭ君。
「ちょっと、歩くんですが、いかがですか？品揃え、ばっちりですよ。」
まー、歌舞伎町のしぶとさに、ボクたちは驚愕した。凄いんだなぁー。ここまでして売る！
そして、もうひとつ気になったのは、その人には、
ボクたち二人の顔が、どんだけエロッティな顔として映っていたのかと、
恥ずかしさでいっぱいだった。
「そんなにボクたち、エロッテイでした？」と、質問したいくらだった。
そんなこんなで、結果、地下組織になった残骸に我々は遭遇できたのだ。
この二人のエロッテイ顔のおかげである。
Ｍ君も、大変、満足気であった。

そんな残骸を見届けた成し遂げた感の帰り、
駅で、突然、若い男が、目の前で、２人のお巡りさんに両腕を取られるのに遭遇。
正面から、刑事らしき男が、その男の上半身から下半身へと、
手荒くボディチェックしていく。
そして、その男の捨てセリフ。
「何も、出てこねーよー！」と、声高々に、叫ぶ。

こ、こ、この街は、やっぱ、クレージーだわ！
令状なしでのこの扱いもさることながら、この男の開き直り。
あーー、歌舞伎町。ボクちんには、あまりにも大人すぎます。
とっとと、かーえろっと。