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『平家物語』に見る陰陽道 19


今日が最後にございます


○天文博士
(巻第十二 二 大地震の事)下p233

 天文博士、急ぎ内裏(だいり)へ馳せ參りて、夕(ゆふ)さり亥(ゐ)子(ね)の刻には、大地必ずうち返すべき由申しければ、恐しなどもおろかなり。

《訳》
 天文博士、急ぎ内裏に駆けつけ参って、今夜午後十時から十二時頃には、必ず余震がありましょうと申したので、恐ろしいという言葉では言い尽くせないほどである。

《解説》
 平家滅亡後の、元暦二年(一一八五)七月九日の大地震。これは平家の怨霊の仕業と人々は恐れおののいた。  天文博士は陰陽寮に属し、天体や風雲を観測して天象に異変がある時はその意味を考え、所見を奏聞する事が任。陰陽頭が天変に関する意見を具申することを「密封奏聞(みつぷうそうもん)」という。晴明以降、天文道は安倍氏が世襲した。当時の博士は安倍広基。


この項目でお終いです。

今までお付き合い頂き、有難うございます。

 日本史・宗教史の下地に、伏流水のように脈々と流れる陰陽道。
今回、少しでも興味をお持ちになられたら、是非関連の書籍にあたって頂きたいです。きっと歴史の見方がさらに面白いものになるでしょうから。

参考文献
『平家物語』上・下巻 角川文庫
『平家物語』上・中・下 新潮日本古典集成 新潮社
『平家物語』一・二 日本古典文学全集 小学館
『神祗文学として読む平家物語』上・下 佐藤太美 東京経済
『古語辞典』 旺文社
『日本陰陽道史話』村山修一 大阪書籍
『安倍晴明読本』豊嶋泰國 原書房
『安倍晴明 謎の大陰陽師とその占術』藤巻一保 学研
『陰陽道叢書』1・4 名著出版
『陰陽道の本』ブックエソテリカ6 学研
『星の宗教』吉田光邦 淡交社
『鬼がつくった国日・本』小松和彦

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2009/05/17 20:42
斎様

お読み頂いて、有難うございます。
斎様がコメントを下さるので、頑張って書きました。

どうも有難うございました。
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2009/05/17 19:18
最後になってしまって残念ですが、とても楽しかったです(^^)
有意義な時間をありがとうございました!



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