前漢(西漢)・農業
- カテゴリ:日記
- 2011/09/30 12:24:04
成帝期の農書『氾勝之書』には当時生産されていた農産物として、
黍、麦、稲、稗、大豆、カラムシ、麻、瓜、瓢、芋、桑、等を挙げている。
戦国時代の鉄製農具と牛耕の普及で生産力が向上したと思われる。
この時代、苗床が作られず二毛作もまだ存在しない。
『漢書』は武帝末期の趙過考案の代田法という農法の存在を記している。
二頭の牛と三人の人間により行われるものとされる。
しかし民間で牛二頭を持つ者は少なくあまり好まれなかった。
そこで牛を使わない方法も考案されたという。
具体的な内容は記述が曖昧で解釈に議論がある。
『氾勝之書』には区田法という農法が記されている。
牧畜は農民の間でも豚、鶏、犬、等の飼育が一般的に行われており、
家畜小屋が併設されていた遺跡も多数発掘されている。
馬、牛の生産はこれとは別に豪族によって大規模な牧場で行われ、
特に遠征が相次いだ武帝期には馬の生産は奨励された為に、
馬産で財産を築く者も多かった。