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アラフォーからの戦略マップ


震災復興弾丸バスツアー 全文


24時間はやはり、あっという間の出来事。
現地滞在は約6時間、それ以外はバスによる移動
ですから、まあ、仕方の無い事でしょうか。
当初、ボランティアで行くなんていう気よりは
現状はどうなっているのか、TVと違ったりしないのか、
それを見てみたい、というのが率直な気持ち。

弊社での今回の企画は平日休暇のシフト制ということもあり
2回に分けて総勢60名余、第一隊は31名が参加である。
基本参加者自身で準備?のボランティアにつき
服装、長くつ、合羽、飲料水、防塵マスクやメガネ
長靴においてはクギやガラス片などの踏み抜き防止に
別途加工された靴底を用意、その他着替えやタオル、
ウェットティッシュなどもろもろの備品をつめこんで望んだ。
天気予報は曇り、最高気温24℃、なんとかなりそうだ。

まだ薄暗い午前4時、途中のサービスエリアでツナギに着替える。
けが防止のため長袖を着用、本当は半袖のクールなやつが
あったのだが20年前のもので体型の変化により着用困難に。
夜が明けて南三陸マリンリゾートに到着、ここがボランティア
センターとなっている。バスを降りると太陽が照り付け気温25℃
暑くなりそうである。センターではまとめ役のボランティア達が
注意事項として、熱中症や、怪我をした時のこと、余震や津波の
恐れについて一人の身勝手な行動がグループ全体への危険に
つながる事を説いていた。すでに説明を聞いてる時間で暑さに
クラクラきてしまいそうである。

説明がおわり現地へバスで移動。広大な敷地にたどり着くも
瓦礫以外は何もない。瓦礫の撤去作業かぁっと考えていると
すでにブルーシートやテントを設営しており、先陣がいるようで、
どうやら場所がちがうらしいとのこと、行き先を変更で漁港へ
向かうことに。受け入れる側も割り振りやら段取りにも一苦労だ。

到着した漁港では港から道路を一本隔てた敷地にあり
潮の香り漂うこの地も津波の影響で工場などの施設が全壊
、丘の上の民家、目測6~7メートル上にあるも形こそ残されては
いるものの、横倒しのミニバンが庭先あったり、窓ガラスは破損、
ブルーシートで覆われていたりと、あんな高い丘の上にも津波が
来たんだとその力の凄さにただ眺めるばかりである。
今日はここで側溝の復旧作業とのこと。側板を外すと汚泥で
満たされていて、作業の難航がうかがえる。また、その周りには
雑草が茂っていてこちらをなんとかしないと側板が外せない状態。
グループを5つに分けて作業。我々は汚泥の除去担当。
それぞれがスコップを手に作業開始、水分の含まれた泥や砂は
程よくミックスされ、スコップへしっかり体重をかけてやらないと
刺さらず、すくい、かきあげるのも全身の筋肉全開でやらないと
厳しき状態。汚泥を崩す者、側溝から掘り出す者、休憩の者と
交替で作業を行うことに。30分も作業を行うと息は切れ、筋肉が
きしむ感じがする。しかし、泥の中から出てくる瓦やガラス片、
ホタテの貝殻や食器、調味料や衣服、仮面ライダーの人形や
マンガ、など人の生活のカケラみたいなものが次から次へと
出てくるとなにか突き動かされるようにもくもくと作業を続ける。
一回目の休憩に作業横の建設中の建物の話しになり、なんでも
鉄鋼所になるんだとか、そのためにも排水整備が必要で今回の
作業は重要なんだと、また、現地は水産加工があったところで
後に数人の出資により加工所が建設されるとのこと。
やはり目的や目標が見えてくると人は力が湧いてくるようで
休憩後の作業もより力の入ったものとなった。
もう既に作業前の一人の数時間の無力さを思う自分はいなくなり
少しでも貢献できればと、前向きに作業に励んでいた。

昼食の後、作業には疲れを隠すことも出来ず進度は鈍りを見せ
しかしながら、当初の目標である側溝の全開通に到達、
全員が疲労と満足感に満たされ、帰路につくことになった。

震災からの復旧、みんなの善意、小さな一歩、耳にする、口に
するはたやすくも、やはり体感してみないことにはわからない事が
理解できる。機会があれば現地入りするだけでも、TVの中だけでは
見えないものが見えてくる、そんな数時間であった。

最後に現地のボランティアの人たちは現地にテントを張って
共同生活をしているようす。フランスからか駆け付けた
Mr.ピエールは銭湯に居候しているとのことで、支える善意が
正にここにあると、信じて止まない。

#日記広場:30代以上

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2011/09/03 20:13
もうすぐ半年がたちますが、まだまだボランティアの手は必要なのを
痛感しました。半年も経つと人々の関心も徐々に薄れていく時期かなとも
思いますが、そんな時に行かれるなんて立派です。立派過ぎます。
関西の方から行かれるなんて尚の事です。
中々自分には思いは有っても行動には出来そうに有りません。
本当にお疲れ様でした。
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2011/09/03 06:08
みなさま、コメントありがとうございました。
今回はスマートフォンから、黙々と打ち込んでましたんで、
誤字や、表現がおかしなところがあり、お恥ずかしい。
今回のイベントは 近ツリ が企画しているツアーに
会社がのっかった感じでしょうか。御一人さまでも
受け付けているようです。

発見されたものの中には、女子中学生の名札が2枚あったのですが、
現在は貴重品のようなものでないと本人やご家族のもとへ返る
ようなことまでは行っていないそうです。手が回らないのが現状。

なぎ倒された電柱、ペーパークラフトのようにクシャクシャのクルマ
自分に置き換えて備えることへも考えさせられます。
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2011/09/02 22:30
バトさんならではの文章力で、いろいろと伝わってくるものがあります。
どれほどの人が汗をかいて、筋肉痛に耐えながら、
「復興」が成されていくのでしょうね。
新しくできる鉄工所や水産加工所が、早く活気に満ちて動き出す日を祈ります。

バトさんたち、実働部隊ボランティアも、
それを仕切る現地ボランティアも、
限られた条件の中で、精いっぱい物事を前進させている、という感じでしょうか。
前進できることを味わえるのも、ひとつの幸せかもしれませんね。
お疲れさまでした!
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2011/09/01 22:05
目標が見えてくると力が沸いてくるというくだりに、
唸りました。
確かにそういう場面には遭遇したことあるけれど、
これはまた訳の違う作業ですね><

お疲れ様でした><

現地に行って力になれるなら、
私も行ってみたいと思いますが、
キッカケを掴むのって意外と躊躇しちゃいます。
会社の企画であれば、参加しやすくて良いですよね^^
精神の立派な会社に勤めていらっしゃるんですね~^^

まだまだ人の手が必要なのですね…
頑張ろう、ニッポン><
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2011/09/01 10:18
昨日読ませて頂いてました^^

まだまだ何にも終わってないな、と思ってはいるものの・・
身近に感じました^^
お疲れ様でした。
アバター
2011/08/31 14:35
お疲れ様でした。
いつにない淡々とした文章に
どれだけ大変で、どれだけ思うものがあったのかを感じます。
貴重な体験の記録をありがとうございました。
アバター
2011/08/31 14:08
お疲れ様でした・・・。

被害の大きさに、言葉も出ないと、石川 遼君も言ってました。。。
被災地近くに住む友人は、まだまだ、がれきの山もあると。
それでも、徐々に、片付けられてるらしいけけど、如何せん、まだ、まだ、人の手が足りないって。。。

ホントに、お疲れ様でした。ゆっくりなさってくださいね。



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