Nicotto Town



いつか行く道


『子供 叱るな 来た道だもの 年寄り 笑うな 行く道だもの』

これは永六輔さんという方がラジオで話されていたなかで出てきた言葉だそうです。
ラジオを聞いていた義母がその言葉をとても気に入り、わざわざ知り合いの方に
色紙に書いていただき、和室の部屋に飾っていました。

思い出すのは私が小学生の低学年の頃の話。
腰の曲がったおばあさんとその娘さん、そして娘さんのお子さん達(女の子と男の子)。
母親と姉の3人でスーパーに買い物に行くと、度々会う人達がいました。

娘さんは会う度に年老いた母親に対して大声で怒鳴っていて、子ども心に
その光景がとても怖く、目を背けざるを得ませんでした。
お子さん達は何を言うでもなく、怒鳴っている母親の傍らに突っ立って
怒鳴られて萎縮しているおばあさんの姿をじって見ていました。


人々で混雑するスーパーにとても不釣り合いな光景を見るのが私はとても嫌で、
そして怒鳴られてうつむくおばあさんの姿を見ると、いつも胸がざわざわしてくるのでした。

スーパーからの帰り道、母は私たち姉妹に言いました。
「年老いた親にあのような態度をとっていると、やがて自分が年をとったときに
自分も子ども達に同じような扱いを受けるとお母さんは思うの。
あなた達も(今見たこと、お母さんが言ったことを)よ~く覚えておきなさいね」
と。

いつの頃からか、その親子とは会わなくなってしまい、今どこで何をしているか。
あの時の女の子と男の子がどのような大人に成長しているのか否か、
わかるはずもないけれど…。
あの時に見た光景と、母から言われた言葉は今もはっきりと覚えていて、
色紙の言葉とリンクするのです。





アバター
2011/08/27 18:35
> あーにゃさん

永六輔さんのオリジナルの言葉なのか…私も詳しくはわからないのですが。。。
言い得て妙…短い文のなかに、言いたいことが収まっていますよね。
心の片隅に置いとかないと、な。
アバター
2011/08/27 16:50
うん。私もそのことばは心に刻んであります。
永六輔さんのことばだったとは知りませんでしたが。
子どもは昔の自分、年寄りは未来の自分。
そう思ったとき、彼らをあざけることは、
自分自身をあざけることになると思うのです。



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