ドラマ【新・警視庁捜査一課９係】【ブルドクター】
- カテゴリ：テレビ
- 2011/08/18 15:05:25
【あらすじ】ひきこもりの青年・手島が自室で首を吊って死亡した。パソコンに遺書めいた文書が残っていたが、索条痕が２箇所あったことから、一度首を絞められて吊るされた他殺事件と思われた。手島は以前恋人の瑞穂という女性を殺した容疑で逮捕され、裁判員裁判で無罪になり、検察が控訴を断念したという過去があり、以来祖父母の家に引きこもる生活を続けていたらしい。犯人は瑞穂の関係者と思われたが、加納は手島の部屋にあった懸賞小説の二次予選通過の通知を気にして、浅輪とともに出版社を訪ねた。
【感想】なかなか複雑なストーリー、裁判員裁判を批判するような社会派の内容も含んだ回で、９係にしては珍しくわりと見応えがありました。手島は殺されてしかるべき人物で、しかも１度無罪になっていることから、二度と同じ事件で罪を償わせることができません。誰かが手を下さなければ、人１人殺しておいて、まったく反省も苦しむこともなく、大手を振って生きていたのかもしれないのですから、犯人にはъ(ﾟДﾟ)ｸﾞｯｼﾞｮﾌﾞ!!としか言いようがないですな。ただ、今回の悲劇は、警察が自白に頼らずもっと捜査をきちんとしていれば、回避できていたかもしれないと思うと、自白に頼る風潮を何とかしなければならないと思ったりもしますな。私も常々から被疑者の言うことは信用せず、客観的な証拠だけで判断すべきだと思っています。ただ、状況証拠しかなく、それが誰かの罠だったりすると、それでも冤罪を生むことになってしまうのが、いかんともしがたいところ。人が人を裁くというのは、本当に難しいことです。今回ちょっと不満だったのは、やはり偶然が重なったところ。最初の偶然は、手島が犯行を小説化して応募した出版社に、瑞穂の元恋人がいたこと。そして次の偶然は、応募小説を読んだ中に、手島の裁判の裁判員がいたことですな。偶然が１回だけならまだぎりぎり許せますが、２回重なるとちょっとうさんくさくなります。そもそも犯人がわかった時、こいつ誰？状態でしたしｗ しかし今回、やたらゲストが地味だったな～。名前知ってるの姿晴香くらいしかおらず、それにしたって顔なんか覚えてなかったり。でも視聴率はとってもいいんだな。最近のテレビって、ほんと人気俳優出しときゃいいってもんじゃなくなってきてるなぁ。
【あらすじ】珠実は１週間の休暇を取り、夫・高広と息子の康介とキャンプに行くことに。しかし直前になり、高広が急患の手術をすることになり、珠実と康介だけで先に行かなくてはならなくなった。高広は３６時間勤務の後だったが、手術は無事成功、遅れてキャンプに到着した。休暇が終わり、珠実と高広は勤務に戻るが、高広は休暇前に手術した少年・弘樹のリハビリを始めることにする。しかし弘樹はベッドから起き上がった瞬間倒れ込み、心停止してそのまま死亡してしまう。
【感想】今回はなかなか地に足がついた事件でよかったです。致死率30％のウィルスとか、死亡原因に納得がいかないから誘拐事件を起こすとか、そんなのはもういいわｗ こういう医療とがっちり絡んだ事件が見たかったのよ。そして面白かったです。毎回こうだといいんだけどね。今回は珠実の夫・高広メイン。今まで医師っぽいことは何もしてなかったけど、やっぱ医師なんだなと思いました。しかし３６時間勤務ってさ、なんでそんなことするんだろうね。やっぱり人員不足だからなんだろうか。普通に考えて、もう４０に足がかかろうかという人が３６時間も働いた挙句手術とか、ありえないでしょうよ。人命に関係することなのにさ。でもそうしなければ回っていかない現場ってのがあるんでしょうね、実際。ほんと頭が下がりますわ。それを思うと、楽な方に楽な方に行こうとする医師って、そりゃ必要だから存在できるんでしょうけれども、人間としてはあまり尊敬できないな。しかも金を稼ぐために海外から金満家の患者を招いて手術とか、世も末だなと思います。で、今回の立役者はなんといっても釜津田でしょう。アル中武田教授が名倉を無下に扱えない今、釜津田の警察官としての一言が、弘樹の遺族を納得させることになったんですからね。しかしその後の名倉の反応が謎だったなー！ 釜津田を避けるかと思いきや、逆に抱き寄せるとは…。一体どういう心境の変化なのでしょう。釜津田を自分の味方にした方がいいという駆け引きなのか、それとも本心から出た行動なのか…。いずれにせよ、武田はどうにかした方がいいですよね。一体どういうつもりで珠実を招いたのか。このままだと名倉に法医学教室を乗っ取られてしまい、珠実は追い出されてしまうかもしれません。勇退するのはいいけれど、立つ鳥跡を濁さないようにしてもらわないとね。でも何だかもう一波乱ありそうな予感がします。
