Nicotto Town


ピーターパンとさようなら*


夏狐、恋祭り。



君の背中に投げかけた

精一杯の「あいしてる。」

祭囃子で掻き消えて。


「何か言った?」と振り向く君に、

「なんでもないよ。」と首を振る。


哀しい泣き顔見られぬように、

狐のお面で誤魔化して、

無理やり明るく、振舞ってみた。


君は気づいていたのかな。

私が無理して笑ってたこと。

きっとわかっていたんだね。

君は優しい、人だから。


祭りのなかの人込みで、

はぐれぬようにと繋いだ手。

夏の気温に負けないくらい、

右手の体温、上昇中。


祭りの人込み、いろんな人達。

私の知らない、君の友達。

私の知らない、君の表情。

私の入れない、空気の壁。

一人ぼっちの、置いてけぼり。


居辛くなって、駆け出す私。

「さよなら。」の声、飲み込んで。

追いかけてくる、君はいなくて。


空虚な私を嘲るように、

奇麗な花火が降ってくる。

私の想いが、弾け散る。


君と二人の最後の夏は、

私一人の空回り。

たった一人の、帰り道。


溢れる想いは涙へ変わり、

狐の面の頬つたう。

花火の音で、泣き声消えて。



╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾╾
季節モノをー。
と思ったのだけれど、思った以上に悪戦苦闘。
慣れないことは、するもんじゃないですね。

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2011/07/27 08:33
⇒miyuzu 様。

自分ではことばの繋がり方が気に食わないところがあるんですよね…。
でも好きと言ってくれるのならそれ以上に嬉しいことはないです。
ありがとうございます。

⇒+❤初音零菜❤+ 様。

夏祭りのすれ違い、です。
ちょっとベタな気もするけれど←
韻を踏み損ねた気がする…。
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2011/07/23 14:47
なんかかわいい♥
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2011/07/23 13:41
「夏祭り」という、いつもとは違う非日常的な感覚と でもいつかは終わってしまう という空虚な思いを感じて、胸の奥がぎゅっとしました。

と、四の五の書いてしまいましたが 雰囲気が個人的にとっても好みです。大好きです。



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