買い物をしてレジに並んでいると、レジ横のエンドにくずきりが売ってました。
カップに入って１０５円です。ものはためしと買いました。
味は案の定という感じです。くずきりというより寒天のような食感でした。うーむ。

小学５年生になったときに、母につれられて、東京は銀座にある歌舞伎座へ始めていきました。
世の中にはこういう演芸もあるのだよという事と５年生なら初めから終わりまで見れるだろうという事で連れて行ってもらったのです。

どんな舞台内容だったのかは覚えてません。
義経千本桜とか七変化を取り入れたものとか。
言っていることは解らなくても十分楽しめるものだったと思います。

母から、初めてみるものは楽しいものを厳選したわ、と後で教えてもらいました。歌舞伎初体験で踊りや、悲恋の物語ではつまらなくて歌舞伎を嫌いになるだろうという配慮です。
そのおかげで、とても楽しかったという印象がありますし、その後歌舞伎は好きな演芸の一つになりました。

さすがに屋号（成田屋とか音羽屋というヤツね）までは解りませんけどね。
一度は、歌舞伎をみながら『ナカムラヤー！』とか言ってみたいものです。
（むやみに掛け声をかけるのはご法度です。あの掛け声はかけて良い場面というのがあるのです）

その後も何度か、母に歌舞伎座に連れて行ってもらいました。
歌舞伎というのは、午前の部（１１時スタート）と午後の部（４時半スタート）と分かれています。
演目や、時間の関係上で夜の部を見ることが多かったのですが、４時半からという中途半端な時間ですので学校がある身としてはいつでも行けるという場所ではありませんでした。
席代も高いですしね。

４時半から入場して終わりが９時ぐらいだったと思います。
演目の途中でまず一回目の長めの休憩が入り、そこで夕飯を食べます。ですから、入場した際に弁当を注文したものです。
（当時はコンビニが今ほどメジャーじゃない時代ですからね）

その後、もう一度短めの休憩が入ります。トイレ休憩みたいなものです。
私は、その休憩時間が好きでした。その時間に喫茶コーナーにいくのです。
そこで食べていたのが『くずきり』でした。

半透明の平たい麺状でつるんとしていてモチモチした食感に黒蜜の程よい甘さがなんとも言えず心地よい。
歌舞伎座ではじめてくずきりなるものを食べて以来、今でも大好きな甘味物であります。
なぜか、どこで食べてもすごく高いですけどね。

当時（２０年以上前）で８００円とか平気でしていた気がします。
『くずきりは高いんだけどな～』
なんて母が言っていました。歌舞伎座値段という事もあったのだと思います。

今でも、甘味所に入るとまずはくずきりがあるかチェックします。
あまり置いてある店って少ないんですけどね。美味しいと思うんだけどな。人気ないのかな？


行こう、行こうと思っていた歌舞伎座も１０年以上足を運んでいません。
今は改装中で歌舞伎座で歌舞伎を見ることが出来ません。歌舞伎みるならやっぱり歌舞伎座ですよね。
改装は2013年までかかるそうです。だいぶ先ですね。新しい歌舞伎座ができる頃、娘が小学４年生です。

私が初めて歌舞伎を見た年齢に近くなります。
娘と一緒に歌舞伎座に行った時に、ちゃんとくずきりは残ってるのでしょうかね。

（オチなし日記で申し訳ないです）