Nicotto Town


ピーターパンとさようなら*


強がり少女は灰色の部屋で。




ヘッドフォンをして、部屋の隅で丸くなる。

息のしにくい現実から目をそむけるために。

一生懸命耳に意識を集中して。

赤いヘッドフォンから流れ出す音楽に身をゆだねてみる。

此処は、自分だけの世界。

閉鎖した、平和な世界。

邪魔する人は、誰もいないの。

破壊が好きな人は、さよならなの。

破壊が好きな君は、さよならなの。

私がそういうと、君は

一つしかない小さな扉から出て行ってしまった。

大きな部屋に、私は一人。

一人は怖い。

独りは暗い。

でも、だいじょうぶ。

私には、音楽と君と一緒の写真。

それに大きなテディベアさんが居るんだもの。

だから、大丈夫なの。


灰色の世界でも、生きていける。

光の無い世界でも、やっていける。

君が居ない世界でも、笑っていける。

あれ、

なんか、なみだがでてきた。

なんでだろ。

さみしい、の?

わたし、が?

ありえないありえない。

きみがいなくてかなしいなんて、

わたしは、こうかいなんて、しない。

していないはずなのに。


君との写真に水滴が落ちる。

音楽が聞こえなくなった。

テディベアをぎゅっと抱きしめる。

闇の世界、灰色の部屋。

暗い部屋に光が差し込む。

独りの世界が崩れ去る。

ケーキとココアとごめんねの言葉と共に。

      ────きみがくるまで、あとさんびょう。

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2011/05/07 04:32
⇒Cyan 様。

コメントありがとうございます。
このフレーズ、お気に入りです♪
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2011/05/02 12:52
音楽とか、現実からにげちゃえそうなものをつかっても、

かなしみはなくならないんですね、

「きみがくるまで、あとさんびょう。」って、なんかかわいいです
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2011/05/01 08:15
⇒*碧兎 詩羽* 様。

待つ身は辛いですよね。
おかえりなさい。
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2011/04/29 22:39
あとたったさんびょう。
分かってたって...寂しいよね。


ただいま!



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