駅前で大学生?っぽい男の人が、「募金にご協力お願いしマース」と言っていた。

見た目は、なんか普通にカジュアルで、看板?も手書き、募金箱もなんだかチープな感じ。

まぁ、いわゆるひとつの「あやしい」募金活動に見えるわけです。
チラチラ様子を眺めていたんだけど、やっぱり、誰も相手にしていない。

昼間、二人でやっていたんだけど、夜8時前にビルを出ると、そのうちの１人が
ずっと立ちっぱなしで「募金のご協力お願いしマース」を続けている・・・。

「あやしい」のは怪しいんだけど、多分、ふざけたり、ズルしたりってことを
ここまで根気強くはできないと思う。

きっと彼は真面目な人だったんだろう。

彼は今日一日で、何を学んだのか?
「世間の冷たさ」か、「個人で何かやることの難しさ」か、「信頼されないことへの辛さ」か?

でもね、
もし、彼が大学のゼミやサークルで飲み会の幹事をやったら、どうだろう?
周りの人は、彼に、「普通に」お金を預けたんじゃないかな?


うん、こういうことなんだな、と思った。

誰もが、今、非常に多くの人が支援を必要としていることは知っている。
だから、寄付でも、募金でも、義援金でも、喜んでするという雰囲気がある。

でも、「募金をする」には、いったん誰かに預ける必要がある。
自分の思いを、きちんと伝えてくれると信頼できる人に預けて始めて、意味のある募金になる。

同じ自分のお金でも、自分の思い、自分の考えと違うところに預けるのは間違い。

ナケナシのお金は銀行か郵便局(あ、これも今は「ゆうちょ銀行」か･･･)でしょ、
余裕資金は、証券会社とかで投資したりするわけで、

ナケナシのお金を、株に突っ込んで、スッちゃったり、
余裕資金を、ひっくい金利で銀行に預けていたら、不幸なわけ。


で、何の話か、というと・・・。

僕は、「マラソンに出ますよ。そのために必要な費用に使ってね」という思いで、運営本部にお金を払った。
「マラソン」に使うという目的であれば、運営本部を信用したわけですよ。

ところが、震災で中止⇒費用は返金せず、募金に回されちゃったってわけ。
まぁ、募金はいいんだけど、ちょっとなぁ･･･と。

でも、「被災地への募金」という目的であれば、僕は多分、参加費相当額のお金なんか渡さなかった。(なんで「募金」を「マラソン大会本部」に渡すわけ??)


何に使うか、そういう「目的」は大事。
でも、そのために誰に預けるか、そういう「手段」を自分で決めることも大事なはず。


「目的」が正しくても、すべての「手段」を正当化できるわけではないはず、だと思う。